〇昭和生まれのコンテンツが持つポテンシャル
昭和の時代、巨人・大鵬・卵焼きという言い回しがあるほど、野球は多くの子供に親しまれていた。
だが、今の日本では二極化が進んでおり、野球を深く知っている子供と野球を殆ど知らない子供とに二極化している印象を受ける。
平成生まれの筆者も確かに「野球を殆ど知らない子供」だった。
筆者が野球のルールを一通り把握できるようになったのは22歳ごろで、それまでは「エースで四番」というフレーズを聴くたびに「1なのに4って変だな」と本気で感じていたし、野手や安全進塁権などといった初歩的な用語すら知らない(ピッチャーやキャッチャー等は流石に知っていたが、ショートやセンターと言われても、どのポジションなのか全く分からない)ほどだった。
筆者は子供のときドラえもんや、ちびまる子ちゃんなどの有名キャラが登場する学習漫画をよく読んでいた。
「ドラえもん」は昭和生まれのコンテンツであり、野球との親和性が高い。
「ドラえもん 野球」で調べると打順や守備ポジションが載った画像などが容易に見つかった。
現在、筆者は主人公「野比のび太」が野球を本格的に始めていくストーリーの漫画・アニメを考えている。
筆者は野球漫画をあまり読まないのだが、商業誌に載っている野球漫画の大半は「読者が野球のルールをそこそこ知っていること」を前提にしている印象がある。
「野球のルールを全く知らない人」でも、読んだり視聴したりするだけで、いちから野球のルールを学んでいける漫画・アニメは子供に野球の魅力を伝える効果があると言えないだろうか。
今後そういった漫画・アニメを公開するのか否かは未定だが、本記事では「野比のび太」らキャラの設定や個人的なイメージ、そして現時点での構想などを紹介する。
〇参考リンク
『ドラえもん』のおはなしをドラチャン探偵団が徹底調査!|ドラえもんチャンネル (dora-world.com)
ジャイアンズ誕生までの歴史/藤子Fのベースボール④|藤子Fノート (note.com)
〇打順の一例(ネットにあった画像からの引用)
1 左 ドラえもん
2 二 源(静香)
3 三 出木杉
4 投 剛田(ジャイアン)
5 中 骨川(スネ夫)
6 一 安雄(スリムなモブキャラ)
7 右 はる夫(太った子)
8 捕 ジャイ子
9 遊 のび太
〇個人的に想像したキャラの設定
・ジャイアンズ(ジャイアンとジャイ子が創設した野球チーム)
ジャイアン 三振おおめだが長打あり コントロール悪めだが剛速球 足は普通
ジャイ子 ジャイアンと以心伝心 太っておりキャッチングは得意 足は遅い 打撃は苦手
ドラえもん 小柄なためストライクゾーンが狭く打撃は少し得意 足は少し遅い
のび太 打撃が壊滅的 ゴロや飛球をとるのが苦手 ピッチングは球速こそ並みだがコントロールは凄く良い
出木杉 野球脳に優れる 足が凄く早い 打撃もピッチングも優秀だが毎試合に出たいため投手ではなく内野手を志望している
スネ夫 長打すくなく出塁率が高い 足は少し早い サインや相手選手の癖を盗むのが上手く盗塁が得意 守備は少し得意
源静香 長打すくなく出塁率が高い 足は少し早い サインや相手選手の癖を盗むのが上手く盗塁が得意 守備は凄く得意
安雄 打撃は普通 足は少し早い もともと野球経験あり 守備は普通だが守備範囲が少し広い
はる夫 打撃は普通 足は少し遅い もともと野球経験あり 守備は普通で守備範囲も人並み
マナブ(野田まさし) 教育ママの子供 強打者 野球にハマっているところがママに見つかり途中で退団
スネ夫のいとこ コントロールの良い投手だがエース投手のポジションを奪われたくないジャイアンが追い返してしまう
・その他
ドラミ 登場してもよさそうだし登場しなくてもよさそうなキャラ
のび太の担任 野球関連になると教え子に凄く優しくなる 球審などもこなす
〇設定
・のび太は試合で役立たず扱いされるもチームの雑用を積極的にこなし「なんだかんだ良い奴」と扱われるようになる。
・一塁コーチや三塁コーチは出木杉やスネ夫や安雄などが交代で担当。
・担任はドラえもんのことを「野比のび太くんの友達」と捉えており、「子供の草野球チームに猫型ロボットがいること」に違和感を持っていない。更にいえば作中において「草野球チームに猫型ロボットがいること」を異常と認識しているキャラは皆無である。
・のび太の担任は普段、宿題などに厳しいが、草野球チームの子供に対しては敢えて居残りを十数分ほどさせて、そこで宿題を終えさせておくことで、試合後に「宿題が終わってなくて大変」という状態になるのを防ぐなど、優しさを示す。
・担任は年金暮らしの老人数名と仲が良く、この老人数名は塁審や怪我人などによる一時的な代役を担ってくれたりもする。
・担任は従来のトーナメント戦で顕著な勝利至上主義(目先の勝利だけを優先し勉学を手抜きしたり才能ある投手がアマチュア時代に消耗されてしまったり等)に不快感を持っていたが、リーグ戦や球数制限などが行われているジャイアンズたちのリーグに好感を持つ。
・のび太はルールを覚えていき、打撃・守備・走塁などの練習を重ねるも打撃は依然として苦手なまま終盤を迎える。だが、そこそこの頻度で球をバットに当てられるようになり、バントの成功率は8割をこえるようになる。
・「なんで撃つのは得意(銃撃は得意)なのに打つのは苦手なの?」と問われた野比は「だって銃撃は標的を定めたあと引き金を引くだけだけど、バッティングはバットを動かすのと同時に、前へ向かってくる球とバットを合わせなきゃいけないじゃないか!難しすぎるよ」と答えている。
・飛球やゴロへの処理はまだ人並みとまではいかない野比だが、キャッチボールはそこそこ出来るようになり、送球を受けての刺殺などはスムーズにできるようになる。
・リーグ戦は7回制の場合も9回制の場合もある。
・のび太の母は「野球より勉強のほうが大事」と内心、思っているようだが、野比の父や、源静香・スネ夫・ジャイアンの親はジャイアンズに好意的で、しばしば練習や試合のサポートをしてくれる。
〇ストーリーの私案
偉大谷奨平(いだいたに・しょうへい)という日本人野球選手が世界的に注目され、のび太の担任も野球マニアとなり、少年野球に熱を入れ始める。
ジャイアンズという草野球チームに着目した担任は、ジャイアンズなどといった草野球チームに所属している児童を依怙贔屓し始め、のび太、ドラえもん、源静香、出木杉などが(本格的に)ジャイアンズに入団する。
(かつて「スネ夫のいとこ」を追いだしたジャイアンだったが、出木杉の入団は拒否せず歓迎した)
そのころジャイアンズは地元の草野球チームとのリーグ戦で散々な順位だった。
また、新参メンバーのうち、のび太とドラえもんは野球の基礎的な能力に問題があると分かる。
だが、出木杉(や担任ら)の指導により、のび太とドラえもんたちは野球のルールを学び、野球の技能なども成長していく。
当初、左翼を守っていたドラえもんは(のび太ほどではないが)イージーなゴロを後ろにそらすことが目立ち、一塁を守るようになる。
練習の成果もあり、ドラえもんは(相変わらずぎこちないものの)一塁手としては最低限の守備力を得ていく。
リーグ戦は平日の放課後に実施されることが多いが、土日や長期休みや雨天延期などで連戦となることもある。
そのため、出木杉などジャイアン以外のメンバーがマウンドに立つことも次第に増えていく。
キャッチボールはそこそこ出来るのに、いざマウンドに立つとキャッチャーミットに向けて投げられない野比に疑問を持った出木杉は、野比が高低差のある状況でのキャッチボールに慣れていないことに気づく。
まず、出木杉は野比をマウンドの「目の前」にある「平らな場所」に立たせ、二人でキャッチボールしたあと、少しずつ野比をマウンド側へ近づかせながらキャッチボールを続けていった。
しばらくして野比はマウンドからキャッチャーミットのほうへ投げる感覚をつかみ、球速こそ並みだが、制球力の高い投手となってゆく。
また、ジャイアンズで練習や試合を繰り返しているうちに、のび太には「もっと野球が上手くなってチームに貢献したい」という思いが芽生えるようになっていく。
そして「打撃が酷すぎる以上、投手(や遊撃手)など打てなくても許容されるポジションを極めよう」と覚悟を決め、ピッチングやフィールディングの練習に、もっともっと注力するようになる。
〇最初期のスタメン
投手 ジャイアン
捕手 ジャイ子
一塁 はる夫
二塁 静香
遊撃 安雄(出木杉の守備範囲が広くてセカンドベースカバー以外は意外と忙しくない)
三塁 出木杉(草野球レベルだと引っかけた打球が多く遊撃手より三塁手のほうが打球が来やすい)
左翼 ドラえもん(足が少し遅く球を後ろにそらすことが目立ち一塁へ)
中堅 スネ夫
右翼 のび太(足が並みなのに球を後ろにそらすことが目立ち遊撃へ)
〇中期以降のスタメン
投手 ジャイアン
捕手 ジャイ子
一塁 ドラえもん
二塁 静香
遊撃 のび太
三塁 出木杉
左翼 安雄(のび太の守備の穴を埋めるため普通に忙しい)
中堅 スネ夫(のび太の守備の穴を埋めるため普通に忙しい)
右翼 はる夫(ドラえもんの守備の穴を埋めるため少し忙しい)
〇打順パターン(数字は守備番号ではなく打順)
投手 ジャイアン 4
捕手 ジャイ子 8
一塁 ドラえもん 5
二塁 静香 2
遊撃 のび太 9
三塁 出木杉 3
左翼 安雄 6
中堅 スネ夫 1
右翼 はる夫 7
〇中期以降の勝ちパターン(ジャイアン降板後に出木杉がクローザーとして登板など)
投手 出木杉
捕手 ジャイ子
一塁 ドラえもん
二塁 静香
遊撃 のび太
三塁 安雄
左翼 はる夫
中堅 スネ夫
右翼 ジャイアン
〇中期以降の負けパターン(ジャイアン降板後に野比が敗戦処理として登板など)
投手 のび太
捕手 ジャイ子
一塁 ドラえもん
二塁 静香
遊撃 出木杉
三塁 はる夫
左翼 安雄
中堅 スネ夫
右翼 ジャイアン
〇注意
『ドラえもん』というコンテンツの著作権等は藤子・F・不二雄プロにある。
また、上記の構想案やストーリー案は筆者の個人的な空想に過ぎず、その点について本記事の読者の方はご留意ください。