〇タイトル
track6 Deceiving Jet Joe
第一巻 p149~167
〇分析
★p149
2コマ目の吹き出しにあるように、初期の久保は「・」を台詞文中で多用していた。おそらく「…」ほど長くはない間を表しているのだろう。
このような台詞文中の「・」は次第に見られなくなっていく。
★p150
track4の扉絵と同じデザイン。
★p151~153
ガンマと交戦するキャルダー。太刀筋など、ガンマとキャルダーは剣術用語に詳しいようだ。
★p154
キャルダーがガンマを「ガキ」と呼んでいる。キャルダーはエルウッドよりも年下に見えるような容貌なのに…。
★p155~161
キャルダーの刀「ジェットリッパ―」はジェットの推進力を用いる機能が搭載されている。キャルダーはスピンしながらガンマを攻撃する。網膜に「め」とルビを振るなど久保の独特な言語センスが垣間見られる。「永遠に美しく 永遠に強い この!」「”スピンボーイ”キャルダーの姿をな!」とあるので、スピンボーイというあだ名がついていたのだろう。
★p162
4コマ目では活字の文章のそばに「バカだから」という手書きの文が書かれている。
★p163
スミスがある指摘をエルウッドにする。4コマ目のエルウッドの顔はコミカル寄りに描かれているが、鼻と口は描かれていない。
★p164
キャルダーに「キャルダーおじさん」と呼ぶスミス。
★p165
スミスは「成長因子操作薬(フェニキサミン)でキャルダーが加齢のスピードを落としていること」を見破る。4コマ目の「その方面」とはアンチエイジング関連の分野を指すと思われる。だが、成長因子操作薬は完全ではなく、永遠に加齢を抑えられるというわけではない。だから、キャルダーは指輪を求めている。
★p166~167
キャルダーが実は子供でないと知らされたガンマは「手加減をしない」と宣言。女と子供に甘いガンマは、今まで左手一本で格闘していた。p164までの格闘シーンを見ると、確かに左手しかガンマは使っていない。
★総評
タイトルのJet Joeについて。Jetはジェットの意味。Joeは俗語で「男」「やつ」「野郎」といった意味。つまり、Deceiving Jet Joeは「ジェット野郎(キャルダー)を欺いている」という意味。