インドでは、計画的な都市と独自の文字を持つインダス文明が栄えました。紀元前2500年前から紀元前2300年ごろに生まれた文明です。
伝統を誇る地域なのですね。
そうです。だから、ここでも数多くの遺跡が見られます。インドといえば、右のタージマハールを連想する人も多いでしょう。もちろん世界遺産です。さらに、インドといえば、ある宗教が生まれた国です。わが国でも信仰している人の多い宗教ですが、知っていますか?
わが国でも信仰されている宗教といえば、仏教でしょう。
その通りです。キリスト教徒もいます。有名なキリスト教の修道女であるマザー・テレサの母国はインドです。しかし、現在は国民の約80%がヒンドゥー教を信仰しています。ヒンドゥー教では、牛を神聖な生き物として、その肉を食べることを禁止しています。ヒンドゥー教徒はガンジス川を「聖なる川」と呼んでいます。
先生、ガンジス川はなぜ「聖なる川」呼ばれているのですか?
はい。これには宗教的意味が大きいのです。たとえばガンジス川はヒマラヤ山脈から流れてきます。
ヒマラヤ山脈なら知っています。世界一高い山であるエベレスト山がありますよね。
![イメージ 2](https://stat.ameba.jp/user_images/20190609/12/a6m8c-sea/ec/3e/j/o0415033014453473165.jpg?caw=800)
この辺は大河が多いのですね。なぜでしょう?
![イメージ 3](https://stat.ameba.jp/user_images/20190609/12/a6m8c-sea/26/26/j/o0188020314453473174.jpg?caw=800)
やはり、熱帯なので一年を通して気温が高いですね。
夏に雨が多いのも特徴といえるのではないでしょうか。
はい。夏に降水量が多いのは、モンスーンの影響です。話をガンジス川に戻すと、夏に流量が多いので、ガンジス川流域のヒンドスタン平原には水田が広がっています。
どの位夏に流量が多いかというと、この川の下流域に位置しているバングラデシュは毎年洪水に見舞われるほどです。だから、バングラデッシュでは、降水量にともなって茎がのびる浮き稲が育てられています。また、ガンジス川のデルタではジュート(黄麻)と呼ばれる繊維工業の原料となる作物の栽培も盛んです。
なるほど。食料も服もガンジス川の恵みによるという訳ですね。
インドの農業といえば、デカン高原では綿花の栽培が盛んです。デカン高原は、玄武岩からできた肥沃土ですから、農業に向いています。
インドって豊かな国ですね。
はい。だから、インドの人口は12億を超えるといわれています。これは中国に次いで世界第二位です。