2023年1月3日FB投稿記事より

 

新年も早や3日となりましたね!

皆様方には健やかに卯年の新年を迎えられましたこと心よりお慶び申し上げます。今年もよろしくお願い申し上げます。

さて今年の干支は兎ですね!今年は特に六十干支で、(「癸卯(みずのとう)」に当たるのですね❣

十干十二支で読む今年の「癸卯」とは

去年までの様々なことに区切りがつき、次へと向かっていく、そこに成長や増殖といった明るい世界が広がっていくと解釈することができるでしょう!「ウサギ」は成長の象徴でもあるのです。

それでは今月の一句

『 日本が ここに集まる 初詣 』 山口誓子 作

意味: 神社やお寺には初詣に来た人が多くまるで日本中から人が集まったように感じる。

さて今年初めの「御朱印・法華経二十八品の心」は法華経「属累品第二十二」をご紹介致します。

この属累品では、お釈迦様の説法の場にいたすべての菩薩たちに、釈尊滅後に法華経を弘めることを付嘱します。

前章では、上行菩薩をはじめとする「地涌の菩薩」への限られた付嘱(別付嘱)でしたが、本章では菩薩全体への付嘱となり、これを「総付嘱」と呼びます。

経題である嘱累(ぞくるい)とは、仏様が菩薩や弟子等へ教えを授け、その教えを伝え弘めるよう委任(委託)することであり、付嘱(ふぞく)とも言います。

この付嘱がなされた後、お釈迦様は多宝塔を出て宝塔の扉は閉され、多宝塔を開くために他の世界より集められた諸仏もそれぞれの世界へお戻りになります。

そして、特別に現された虚空会(こくうえ)*①と呼ばれる説法の場から、再び霊山会(りょうぜんえ)*②と呼ばれる説法の場へ戻るのです。

「嘱累」は他のお経でも見られますが、法華経では特に重視されています。それは、お釈迦様の滅後に法華経を弘めることの重要性を物語るものであり、それが菩薩としての大きな役目であり、かつお釈迦様が強く望まれていることを意味しているからなのです。

*① 虚空会・・・この説法は、空中(虚空)に浮かんだ宝塔の中に、釈迦仏が多宝如来様と並んで座って行われた事を言います。

*② 霊山会・・・法華経が説かれたところの事言います。

釈迦の浄土、霊山界とも呼ばれています。

 

仏さまが我々人間に与えてくださるもの・・・

①仏の智慧

 仏の智慧は世の中の悩み苦しんでいる人々を救うはたらきをする。仏の智慧が明らかで清らかになれば、それは世の中の暗闇を照らし出し、一切の闇を除きさるという。仏の智慧とはまさしく光明のことである。われわれ衆生の煩悩を除き、苦しみから救ってくれるものである。

②如来(にょらい)の智慧

 仏の悟られた絶対の真理のことである。真如(しんにょ)であると言ってもよい。真如も法界(ほっかい)も法性(ほっしょう)も、すべてこれ如来なのである。如来の智慧とは真如を知ることであり、永遠の生命を知ることである。

③自然(じねん)の智慧

 自然の智慧というのは、本来、人々がもっている仏性のことである。この本来もっている仏性が花開いたのが自然の智慧である。この自然の智慧も、ただ修行もしないでほったらかしにしておいたのでは、自然の智慧として花開くことはなく、潜在的にあるといわれる仏性になってしまう。仏性の力は修行により、師と善友の縁により大きく育つ。これが自然の智慧にほかならない。

 この三つの智慧を人々に施すことができる仏は、「如来はこれ一切衆生の大施主なり」と言われるのです。

今月の教えは・・・

      今 以 付 囑 如 等

     (今もって 汝等に付囑す)

仏さまはこの法華経を全ての人々へ伝えて弘めていくことをお願いするねと言われます。それは人々の心を救う教えだからです。

 

法華経に出会えた私たちも、お願いされた一人であるという自覚を持ち、家族はもちろん、知人、友人へと伝えていきましょう。そうすることで仏さまへの恩返しになるよとも説かれています。親でもある仏さま。親孝行に励みたいですね。

      妙法蓮華経属累品第二十二

爾時釈迦牟尼仏。従法座起。現大神力。以右手摩。無量菩薩摩訶薩頂。而作是言。我於無量。百千万億。阿僧祇劫。修習是難得。阿耨多羅三藐三菩提法。【今以付嘱汝等。】汝等応当一心。流布此法。広令増益。如是三摩。諸菩薩摩訶薩頂。而作是言。我於無量百千万億。阿僧祇劫。修習是難得。阿耨多羅三藐三菩提法。今以付嘱汝等。汝等当受持読誦。広宣此法。令一切衆生。普得聞知。

(訳)爾の時に釈迦牟尼仏、法座より起って大神力を現じたもう。

右の手を以て、無量の菩薩摩訶薩の頂を摩でて、是の言を作したまわく、

我無量百千万億阿僧祇劫に於て、是の得難き阿耨多羅三藐三菩提の法を修習せり。【今以て汝等に付嘱す。】汝等応当に一心に此の法を流布して、広く増益せしむべし。

 是の如く三たび諸の菩薩摩訶薩の頂を摩でて、是の言を作したまわく、

 我無量百千万億阿僧祇劫に於て、是の得難き阿耨多羅三藐三菩提の法を修習せり。今以て汝等に付嘱す。汝等当に受持・読誦し広く此の法を宣べて一切衆生をして普く聞知することを得せしむべし。

所以者何。如来有大慈悲。無諸慳。亦無畏所。能与衆生。仏之智慧。如来智慧。自然智慧。如来是一切衆生。之大施主。汝等亦応随学。如来之法。勿生慳。

(訳)所以は何ん、如来は大慈悲あって諸の慳悋なく、亦畏るる所なくして、能く衆生に仏の智慧・如来の智慧・自然の智慧を与う。如来は是れ一切衆生の大施主なり。汝等亦随って如来の法を学すべし。慳悋を生ずることなかれ。

於未来世。若有善男子。善女人。信如来智慧者。当為演説。此法華経。使得聞知。為令其人。得仏慧故。若有衆生。不信受者。当於如来。余深法中。示教利喜。汝等若能如是。則為已報。諸仏之恩。

(訳)未来世に於て、若し善男子・善女人あって如来の智慧を信ぜん者には、当に為に此の法華経を演説して、聞知することを得せしむべし。其の人をして仏慧を得せしめんが為の故なり。若し衆生あって信受せざらん者には、当に如来の余の深法の中に於て示教利喜すべし。汝等若し能く是の如くせば、則ち為れ已に諸仏の恩を報ずるなり。

時諸菩薩摩訶薩。聞仏作是説已。皆大歓喜。満其身。益加恭敬。躬曲頭低。合掌仏向。倶発声言。如世尊勅。当具奉行。唯然世尊。願不有慮。諸菩薩摩訶薩衆。如是三反。倶発声言。如世尊勅。当具奉行。唯然世尊。願不有慮。

(訳)時に諸の菩薩摩訶薩、仏の是の説を作したもうを聞き已って、皆大歓喜其の身に遍満して、益恭敬を加え躬を曲げ頭を低れ、合掌して仏に向いたてまつりて、倶に声を発して言さく、

 世尊の勅の如く当に具さに奉行すべし。唯然世尊、願わくは慮有さざれ。

 諸の菩薩摩訶薩衆是の如く三反、倶に声を発して言さく、世尊の勅の如く当に具さに奉行すべし。唯然世尊、願わくは慮有さざれ。

爾時釈迦牟尼仏。令十方来。諸分身仏。各還本土。而作是言。諸仏各随所安。多宝仏塔。還可故如。

(訳)爾の時に釈迦牟尼仏、十方より来たりたまえる諸の分身の仏をして、各本土に還らしめんとして、是の言を作したまわく、

諸仏各所安に随いたまえ、多宝仏の塔、還って故の如くしたもう可し。

説是語時。十方無量。分身諸仏。坐宝樹下。師子座上者。及多宝仏。竝上行等。無辺阿僧祇菩薩大衆。舎利弗等。声聞四衆。及一切世間。天人阿修羅等。聞仏所説。皆大歓喜

(訳)是の語を説きたもう時、十方無量の分身の諸仏の宝樹下の師子座上に坐したまえる者及び多宝仏、竝に上行等の無辺阿僧祇の菩薩大衆、舎利弗等の声聞四衆、及び一切世間の天・人・阿修羅等、仏の所説を聞きたてまつりて、皆大いに歓喜す。

本日も長文を最後までお読みいただきありがとうございました。

ご縁に感謝 🙏合掌

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