2021年9月2日FB投稿記事より
昨日から九月に入りましたね!
八月末の暑さからは少しはしのぎやすくなってきた様で、こちらは朝から小雨模様の天候です。 皆様いかがお過ごしでしょうか?
九月は長月(ながつき)と言い、
日増しに夜が長くなるので「夜長月」・・
それが「長月」になったといわれています。
それでは今月の俳句を一句
「旅の日の いつまで暑き 彼岸花 」臼田亞浪 作
意味:旅をしている間のいつまで暑いのだろうか、彼岸花。
さて今月の「御朱印・法華経二十八品の心」は法華経【授記品第六】をご紹介いたします。
法華経全体でお釈迦様は仏弟子たちに教えと理解の段階(機根)に応じて5回にわたって授記されています。
第1回は「譬喩品」において初めて、声聞(しょうもん)と呼ばれた仏弟子である智慧第一の舎利弗尊者に、
第2回はこの「授記品」においては四大声聞*①に、
第3回は「五百弟子受記品」において富楼那(ふるな)、憍陳如(きょうじんにょ)など1,200人に、
第4回は「授学無学人記品」において阿難(あなん)、羅睺羅(らごら)など2,000人に、
第5回は「勧持品」において憍曇弥(きょうどんみ)、耶輸陀羅(やしゅだら)などに授記されました。
*①四大声聞(四人の仏弟子)・・ ・摩訶迦葉(まかかしょう)・須菩提(しゅぼだい)・迦旃延(かせんねん)・目連(もくれん)
授記品第六の大意・・・
お釈迦様が弟子たちに未来には必ず仏になれる、という保証を与えることを「授記(じゅき)」といいますが、この授記品では先の信解品(しんげほん)で自分たちの理解を「長者窮子の喩え」に託して語った4人の仏弟子、すなわち迦葉(かしょう)、須菩提(しゅぼだい)、迦栴延(かせんねん)、目連(もくれん)に授記が与えられました。
「授記」とは、「仏記」*②を授けることで、例えば、大学院で修士課程や博士課程を了えた人に「学位記」が授与され、国家に功績のあった人に「勲記」が授けられるようなものなのです。
*②「仏記」とは・・
仏の予言の事を言い、仏様が、未来の出来事や弟子の未来の果報について予言される事です。
「仏に成れる」ためには、仏に成りうる条件を満たさなければなりません。
仏に成るための修行がその条件となります。その条件とは、人々を救う為の努力の積み重ねをすることが、法華経が説く成仏の条件なのです。法華経を読むだけで成仏できる訳ではありません。説かれた教えをよく理解し、体で実践をし、人々のためになる利他行に励むことこそ成仏への真直ぐな道なのです。
今月の教えは・・・
如 以 甘 露 灑
熱 除 得 清 涼
(熱を除いて清涼を得るが如くならん)
法華経・お題目の教えは甘露というこの上ない美味しい飲み物であり、その教えによって灼熱の地獄の炎さえも除き清らかな涼しさを得て苦しみから離れる事が出来ると説かれています。
皆様も心の煩悩が消えさり清涼なお心持になられますように。
妙法蓮華授記品第六 抜粋
爾時世尊。是説偈已。告諸大衆。唱如是言。我此弟子。摩訶迦葉。於未来世。当得奉覲。三百万億。諸仏世尊。供養恭敬。尊重讃歎。広宣諸仏。無量大法。
訳:爾の時に世尊、是の偈を説き已って、諸の大衆に告げて、是の如き言を唱えたまわく、我が此の弟子摩訶迦葉、未来世に於て当に三百万億の諸仏世尊を奉覲して、供養・恭敬・尊重・讃歎し、広く諸仏の無量の大法を宣ぶることを得べし。
告諸比丘 我以仏眼 見是迦葉 於未来世
過無数劫 当得作仏 而於来世 供養奉覲
三百万億 諸仏世尊 為仏智慧 浄修梵行
供養最上 二足尊已 修習一切 無上之慧
訳:諸の比丘に告ぐ 我仏眼を以て
是の迦葉を見るに 未来世に於て
無数劫を過ぎて 当に作仏することを得べし
而も来世に於て 三百万億の
諸仏世尊を 供養し奉覲して
仏の智慧の為に 浄く梵行を修せん
最上の 二足尊を供養し已って
一切の 無上の慧を修習し
於最後身 得成為仏
訳:最後身に於て 仏に成為ることを得ん
爾時大目連。須菩提。摩訶迦旃延等。皆悉悚慄。一心合掌。瞻仰世尊。目不暫捨。即共同声。而説偈言
訳:爾の時に大目・連・須菩提・摩訶迦旃延等、
皆悉く悚慄して一心に合掌し、世尊を瞻仰して
目暫くも捨てず。即ち共に声を同じゅうして、
偈を説いて言さく、
大雄猛世尊 常欲安世間 願賜我等記 如飢須教食
訳:大雄猛世尊 常に世間を安んぜんと欲す
願わくは我等に記を賜え 飢えて教を須って
食するが如くならん
若知我深心 見為授記者 【如以甘露灑 熱除得清涼】
如従飢国来 忽遇大王膳 心猶懐疑懼 未敢即便食
若復得王教 然後乃敢食
訳:若し我が深心を知しめして 授記せられば
【甘露を以て灑ぐに 熱を除いて清涼を得るが如くならん】
飢えたる国より来って 忽ちに大王の膳に
遇わんに心猶お疑懼を懐いて 未だ敢て即
便ち食せず若し復王の教を得ば
然して後に乃ち敢て食せんが如く
我等亦如是 毎惟小乗過
不知当云何 得仏無上慧 雖聞仏音声 言我等作仏
心尚懐憂懼 如未敢便食 若蒙仏授記 爾乃快安楽
訳:我等も亦是の如し 毎に小乗の過を惟うて
当に云何して 仏の無上慧を得べきを知らず
仏の音声の 我等作仏せんと言うを聞くと雖も
心尚お憂懼を懐くこと 未だ敢て便ち食せ
ざるが 如し若し仏の授記を蒙りなば
爾して乃ち快く安楽ならん
大雄猛世尊 常欲安世間 願賜我等記 如飢須教食
訳:大雄猛世尊 常に世間を安んぜんと欲す
願わくは 我等に記を賜え 飢えて教を
須って食するが如くならん
略
常為天人 演説仏道
声聞無量 如恒河沙 三明六通 有大威徳
菩薩無数 志固精進 於仏智慧 皆不退転
訳:常に天人の為に 仏道を演説せん
声聞無量にして 恒河沙の如く
三明六通あって 大威徳あらん
菩薩無数にして 志固く精進し
仏の智慧に於て 皆退転せじ
仏滅度後 正法当住 四十小劫 像法亦爾
訳:仏の滅度の後 正法当に住すること
四十小劫なるべし 像法亦爾なり
我諸弟子 威徳具足 其数五百 皆当授記
於未来世 咸得成仏 我及汝等 宿世因縁
吾今当説 汝等善聴
訳:我が諸の弟子の 威徳具足せる
其の数五百なるも 皆当に授記すべし
未来世に於て 咸く成仏することを得ん
我及び汝等が 宿世の因縁
吾今当に説くべし 汝等善く聴け
本日も長文を最後までお読みいただきありがとうございます。
感謝 合掌
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