2020年12月1日投稿記事より

 

皆様おはようございます。

昨夜のお月さまはスーパー・ブルー・ブラッドムーン❣でしたね、

地球と月が最も近くなり(スパームーン)、月に2度の目の満月(ブルームーン)、皆既月食より月が赤くぽく見え(ブラッドムーン)、の3っが同時に起きたのですね❕

今日から12月 師走に入りました。一年納めの月は・・・

「師馳」(しわす・しはす)または「極月」(きわまりづき・ごくげつ・ごくづき)と呼ばれ、12月の和名は「師走」。由来は「師匠の僧がお経をあげるために東西を馳(は)せる忙しい月」という説が有力です。

ここで師走の俳句を一句

寒月や 門なき寺の 天高志し  与謝蕪村

(月が冴える寒い夜、門のない寺の上には、澄みきった空が広がってる様。)

「歩かにゃわからぬ祈りの霊場」(身延山法華経二十八品経石めぐり)第二十五回は身延山妙石坊~松樹庵~追分の途中にあります。「身延山千本杉」にあります「観世音菩薩普門品第二十五」をご紹介致します。🙏

経石に刻まれている言葉は・・・

「無垢清浄(むくしょうじょう)の光あって慧日(えにち)諸の闇を破し 能く災いの風火を伏して普く明かに世間を照らす」🙏   

意味として

けがれのない清らかな光を有する智慧の太陽は、多くの闇を破り、災難の風火を消して、くまなく世間を明るくてらす。🙏

七面山の道のりから、法華経二十八品の経石は、身延山へ移ります。以前身延山の前の布教部長様より、経石は八の字を描いて設置されているとお伺いいたしました。その接点に当たるのが追分感井坊で、分岐点になっているそうです。

感井坊から比較的歩きやすい下り坂の道、木々の間から覗く陽も暖かく、小鳥の鳴き声も爽やかに感じて来た頃、雑木林から杉木立の景色に変わって来ます。昔、身延山はお堂が多い為、絶えず木が切られていたのを、身延山第四十二世日辰上人が嘆かれ、治山の為「山中植入願」が発布され、これにより、多くの信者様からの植林の寄進を受けたと言われています。この辺を「身延山の千本杉」と言い、天然記念物として、山梨県指定文化財に登録されています。(面積0.8ha、本数約260本の杉林です。)

平成二十一年に建立された五重塔の心柱は、この千本杉付近の樹齢四百年と言われる杉を使っています。

平成十九年七月十七日、五重塔の心柱を身延山仲町駐車場から山門に曳く奉曳式の時、筆者様も参加され、心柱に巻かれた白布を皆が喜びの中で心一つにして引っ張られた時の感動を覚えておられるそうです。

千本杉の中間位に「観世音菩薩普門品第二十五」の経石があり

「無垢清浄の光あって慧日諸の闇を破し 能く災いの風火を伏して普く明かに世間を照らす」とありますが、どの様な意味なのでしょうか?

 観世音菩薩は、汚れない清らかな光を有する智慧の太陽は多くの闇を破り、災難の風火を消して、くまなく世間を明るく照らす事が出来ると言われています。

「はじめての法華経」のCDに「観世音菩薩普門品」の題名が説明されておりました。

「観」とは、全て(人の心も含む)を観る。

「世」とは、世間・娑婆世界の事。

「音」とは、私達の声。

「菩薩」とは、人の為につくす人。

「普門」とは、普く(すべての人々に)開かれている門。

と解説されていました。🙏

つまり、人々が苦しみながらも観世音菩薩の力を信じ、その名を一心に唱えれば、観世音菩薩はその音声を観じて、苦しみから解き放ってくださるのです。大火事であれば火の中から救いだされ、大河の急流では浅瀬にたどり着けます。刀で切りつけられそうになっても、刀が折れて助かり、子供が生まれない夫婦には子供を授かり、全ての人が観世音菩薩の名を唱えれば救われるのです。

観世音菩薩は、救う相手にふさわしい形をとって出現されると言われていて、神々や修行者、女性や子供、王や長官、動物や霊鬼等の姿をすることもあります。人それぞれに、苦悩も状況も違いますが、観世音菩薩は、それに合わせた姿になって多くの人々を救って下さっているのです。

平成四年一月末に出産予定の私に(筆者様)に、母は安産になるようにと観音経のお守りをくれました。ところが出産予定日を過ぎても生まれて来る気配はなく、二月六日に入院する事となり、翌日陣痛誘発剤を注射してもらいましたが、お腹が痛むだけで出産の兆しはありませんでした。一晩中、激痛がお腹と腰を襲って、痛くて痛くて布団に寝ていられませんので、部屋中あちこち歩きまわり、痛みと戦っておりました。その様な中、私は母がくれた手の中に納まる小さな観音経を持っていたのです。「どうか、この子を助けて下さい。無事に生まれます様に・・・」祈る気持ちでおりました。

二月八日午前中に、先生が来られ「今日、生まれないようなら月曜日に手術しましょう」と仰いましたが、私は「月曜日まで体がもちません。何とか今日して頂けませんか?」と懇願しました。この日土曜日で、手術日でもないのに先生は、急遽その日午後に帝王切開の手術をしてくださいました。四時二十分「おぎゃー」と、元気な男の子の声。羊水は紫色で、月曜日の手術なら、子供は生きていなかったとの事で、私の骨盤が開かずに、子供も出たいけど出られなかったとの先生からのお話でした。私の腕の中で健やかな息子の寝顔と元気な泣き声を聞き嬉しさが込み上げてきた事を思い出します。

「観世音菩薩普門品」を学び、母の娘と孫を思う気持ちと、激痛と戦う中で只々純粋に観音様におすがりする気持ちが、主治医の先生と言う”変化の人”を遣わして、子供の命を救って頂いたのだと思い、心から感謝致しました。🙏

(みのぶ誌2016年4月号より引用致しました。)

本日も長文を最後までお読みいただきありがとうございます。

感謝 いのちに合掌🙏