今日から11月・霜月に入りましたね!先月は台風・豪雨災害等大変な一か月の様でしたが?皆様にはお変わりなくお過ごしでしょうか?
私が信仰しております日蓮宗では本日(11月1日~来年2月10日)より一百日の大荒行が千葉県中山法華経寺様大荒行堂にて大荒行(早朝より深夜まで水行、読経等)が行われております。
私のお知り合いのお上人様方も、フェースブックでのご縁のお上人様方も入堂されております。今回ご入堂されておりますお上人様方皆様がご無事に成満されます様に心よりお祈りしております。🙏

十一月の俳句を一句
行きずりの よそのよき子の 七五三
富安風生 作        

本日は「歩かにゃわからぬ祈りの霊場」(身延山法華経二十八品経石めぐり)第十二回 身延山の追分感井坊にあります「提婆達多品第十二」をご紹介致します。

経石に刻まれている言葉は・・・
「浄心の心敬して疑惑を生ぜざらん者は 地獄餓鬼畜生に堕ちてずして十方の仏前に生ぜん」 🙏 
要約・・・信じる者は地獄餓鬼畜生に堕ちずに仏前に生まれる。そして生まれた所で常に法華経を聞くことができるでしょう。

奥之院を後にして程なく下ると追分感井坊に着きます。この地は奥之院へ、赤沢~七面山へ、妙石坊~御廟所への道との分岐点であり、此処には帝釈天様がお祀りされております。感井坊のお上人様から頂戴した資料には、帝釈天とご本尊の四方に配置されている四天王の関わりを、日蓮聖人が「善神擁護鈔」にての一節があります。「帝釈は三十六の善神王をつかわし二十五の善神王をさしそえ持経者を擁護せしめ給う。持国天は水火を除き、広目天は怨敵の難を退け、増長天は衆病を削除し、多聞天は夜叉の害を除かしむ。皆是帝釈の勅なり」帝釈天はインドヴェーダ神話中の有力な神で、神々の支配者とされ、仏教にとり入れられ梵天王と共に仏教の守護神となったそうです。
帝釈天が仏道を志す者の本当の気持ちを試すために、いろいろな姿となって現れたり、仏道修行の手助けをするという事が、お経の中にしばしば説かれているそうです。🙏

余談ですが、梵天王はお釈迦様が悟りをひらかれた時、理解してもらいにくいから説くのをやめようと考えられたのを「たとえ今すぐわからなくとも、きっと分かる者がおりますから説いて下さい」と乞い願われたからこそ、今の仏教があり、梵天王は仏教を信奉する者にとっては大恩人なのです。

感井坊は昔、日蓮聖人が日朗上人を伴い、身延山の山頂に登られたある日、喉が渇いて、水を探して休息をとろうされた時、
なかなか水が見つけられずにいますと、茂みの中から人影が現れ「我は帝釈天なり。日蓮坊よ、ここより少し西側に下りて水を得ることができようぞ」。そのお告げを日朗上人に伝えると、私が探して参りますと言って探して歩きまわりますが、なかなか見つからず、日朗上人は疲れ果てて、気を失ってしまいました。その様子を見られていた帝釈天は日朗上人を慈しまれ「日朗坊よ、ここを探されよ」と明確な場所を夢の中で示され、湧水を見つけ日蓮聖人と共々喉の渇きを潤されたと言うお話しがあります。その場所には現在も井戸として残られております。
この井戸の右奥の立派な建物の中に「提婆達多品第十二」の経石があります。

お釈迦様と提婆達多を、今の私たちに置き換えますと、人間関係の問題について教えて下さっているように思います。
筆者様も以前、同僚や上司との間で、「何故いつも言い争いばかりして仲が悪くなっていくのだろ?」とか「何故。不仲が原因で仕事を辞めたりするのだろうか?」と考えられた事があったそうです。法華経を学ばれて行く過程で、お釈迦様は「前世で自分に教えを説いてくれた人が、今の自分にいろいろ苦労をかけ、世話をやかせて、苦しい目を見せて、そのようにして教えてくれている。それが提婆達多である」と言われたそうです。その事を知り筆者様も「はっ」ときずかれ、嫌な事を言われたり、やられたりすると相手を憎み、恨んだりしますが、それは自分を成長させてくれるものであり、その様な人こそ師匠だと思わなけらばならないし、感謝しなければいけないと・・・・・・・と強く思われた様です。
考え方を少し変えることで、自分自身の成長もあり、道も変わる、そして心もまた豊かになれると学ばれました。
(みのぶ誌2015年3月号より引用致しました。)

(参考資料) 提婆達多品第十二 訓讀より
佛、諸のー比丘にー告げたまわーくー未來世のー中にー若しー
善男子・善人有ってー妙法華経のー提婆達多品をー聞いてー浄心にー信敬をー生ぜーざーらん者はー地獄・餓鬼・畜生にー堕ちずーしーてー十方のー佛前にー生ぜん。所生のー處にはー常にーこの經をー聞かん。🙏

提婆達多品第十二の出だしの経文「爾の時に 佛、諸の 菩薩及び 天・人・四衆に 告げたまわく 吾れ 過去無量劫の 中に 於て 法華經を 求めしに 懈倦(け-けん)あるこ と な し。」から一度お読みいただければと思います。

本日も最後までお読みいただきありがとうございます。
感謝 合掌 南無妙法蓮華経🙏