2018年5月18日豪雨災害(五城目町)、経過と状況報告 |   ミズノ馬鹿一代

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秋田県五城目町の地域情報や議員活動、議会での内容、家族のことを発信しております。

昨日5月18日(金)

明け方から断続的に強い雨が降り続いた当、五城目町。

 

昨日の経過と今日の現状を報告します。

※昨日の降雨時(=消防団活動時)の画像はほぼありません。

 

注意マーク消防団員である私は朝からその降り方が気になっていました。注意マーク
 

●午前9時59分、消防署からメールがメール(有事の際に消防署(=消防本部)から分団長などの団幹部に届くメール)

『大雨警報が発令中です。今後夜にかけて降り続き河川の増水等被害が予想されますので警戒体制を構築できるようお願いします。』

メールが来なくても警戒の降り方雨汗

所属の第一分団員に転送メール

●午前11時、分団の軽トラポンプ車で管内パトロール。

いつも浸水する箇所を重点的に見回ったのですが全然大丈夫。

このままでいてくれ!

しかし、その思いに反するように雨は降り続き、町を流れる二級河川馬場目川と管轄内の農業用水路の水路が急上昇。

●所属の第一分団員に召集の連絡したのが昼の12時30分。(同時刻、町では災害対策部設置)

●12時41分、五城目町に土砂災害警戒情報が発表されたことを知らせる緊急速報=エリアメールがエリアメール

出動可能な団員が集まり出し、当該住宅の必要個所に土のう積み。

これまで町には何度も浸水対策の必要性を訴えたものの一向に改善されていない場所です。

町職員に現状をしっかりと把握してもらいたいため、現地に来て確認するよう要請スマホ

一か所終えると次の場所へ急行。そしてまた次へと!次から次と要請が。

土のうの数が全然足りないので消防署に何度も引き取り!

どうにかして住宅への浸水を防ぎたい。

●13時33分、五城目町に避難勧告発令のエリアメールエリアメール

避難所は⇒大川・馬川・馬場目・富津内の地区公民館、町民センター、中津又地区コミュニティセンター

 

雨はあい変らず断続的に降り続き用水路の水位は危険な状態が続きます。

該当住人の不安そうな顔。

●14時37分、消防署から団幹部へのメール。『河川の氾濫が発生していることから、各分団ごとに管轄区域の警戒を行ってください』

 

早目に2度対策をしたお宅に張り付いていた同僚議員から、床下まで水が来ている。畳を高い場所に移したあと住人を避難させる、との報が!我ら分団員の一部、そちらに急行。

山沿いから猛烈な勢いで流れる農業用水路からあふれ出た水は、我らがさっき3段積んだ土のうを軽く超え無情にも住宅に流れ込んでいます。防ぐことが出来ず、無力感にさいなまれます。

ここは、一昨年からその危険性を町に訴えかけてきた場所。私一人ではなく他にも複数の議員が力を合わせて。

町からは、なかなか色よい返答をもらえずにいたのですが、始めに当該場所へのポンプ設置!その後、昨年には浸水対策を講ずる!という期待を持たせる言葉をいただいていました。ところが、今回、何の対策もされないまま再び被災。

町民の安全安心を掲げる町の本気度に大きな疑問を抱きます。今回の災害が起きなくても行うことにしていましたが議会6月定例会一般質問で町の姿勢をしっかりと聞きます。

 

午後4時すぎ、雨の降り方が若干治まり峠を越えた感じがしました。何度も何度も見た雨雲レーダーや気象予報でも峠を越えた模様。

16時46分、再度消防署からのメール『可能な範囲で、再度各分団ごとに管轄区域の警戒を行って下さい』

用水路の水位が落ち着いてきたため、馬場目川沿いの介護老人保健施設に移動。

すぐわきを流れる馬場目川の水位が堤防の高さに迫り非常に危険な状況のため100名の入所者全員を避難中。

●18時31分、町からメール『避難所情報、五城目第一中学校と五城館を追加開設』

●18時36分、上記施設から土のう設置依頼。土のうを引き取りに消防署へ(我らのこの日トータル170袋)

町内各所で道路冠水しているため現場から消防署へ行くにもかなり遠回り。消防署近くの下山内地区は富津内川大幅氾濫で一帯が水浸し。

施設前の馬場目川の水位、堤防越えまで15cmほど。

結局この高さがピークだったようです。(地面よりも水面の方が高いです。物凄い恐怖を感じました。)

夕方から雨はかなり落ち着き、馬場目川の水位上昇も止まったため、

19時頃、我ら第一分団はひとまず解散。緊急の際には再度出動できるよう各自自宅待機!を指示したあと

管内パトロール、これまではなかった場所で道路冠水、通行止め多数。

地域のお年寄りも『こんなことはこれまでなかった!』それほど今回の雨が激しかったという事です。

※私は消防分団管轄内の状況しか見ていませんが、町全体の広い範囲で浸水が見られということです。

 

20時04分、再度町からのメール『避難に関する情報。全町で道路など冠水している箇所が多数あり、避難が危険な状況もあるかと思われます。その場合には自宅2階(土砂災害の危険のある場合は斜面と反対側)に避難してください』

 

馬場目川の水位が下がり始めたことを確認。

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明けて今朝(19日)

朝から霧雨。

実は五城目地区の鎮守の杜『五城目神明社』の例大祭が明日20日に行われるのに合わせ、今朝5時から恒例の町内装飾しめ縄張り作業が行われました。

一夜明けた、町内の床下浸水住宅。

正面からの浸水は防げたのですが、住宅横の水路~基礎の風窓の侵入を完全に止めることは今回も出来ませんでした。

 

今回の災害で祭り気分でもないのですが、五穀豊穣と早期復旧を祈るためにも例年通り開催!

 

朝6時30分の馬場目川

昭辰橋から馬城橋方向

 

前日夕方は堤防ギリギリだった水位でしたが

今朝は

3mほども下がっていました。

 

黒土地区、田植え直前の水田への流入物取り除き作業。流木、ゴミ、やぶの殻などなど。大変な作業。

黒土地区を流れる内川川。堤防付近から延びる電柱支えワイヤーに絡みついた昨日の流出物。

この高さまで水が来ていたという事です。

浅見内地区の内川川。

湯ノ又地区。昨日は県道4号線冠水。

 

湯ノ又、横山神社付近

田植え後の水田に流入した大量の土砂。

 

富田地区。こちらは富津内川氾濫により大きな被害が各所で。

昨年の豪雨でも被害に遭われたのですが、昨日も。サッシや外壁に残ったラインをなぞると

ここまで水が来ていたということが分かります。

 

八田地区。

昨年7月8月に相次いだ豪雨災害の復旧もままならない中、再びの災害。

水田に流れ込んだ大量の土砂。

補修した畦畔の隣が崩れました。そんな中、行われていた田植え作業。

 

御蔵下地区。

ブルーシートは昨夏の爪痕。

こちらの水田にも土砂と流木。

崩れている、堤防を兼ねた畦畔。

 

北村地区。

富津内川上流部でもいたるところで氾濫。

土砂崩れ。

 

富津内高田千日から、馬場目恋地に抜ける途中。

 

五城目町では現在いたるところで昨年7月8月に相次いだ災害復旧工事が行われているのですが、そのさなかに起こってしまった今回の災害。

杉沢橋から下流。

 

 

上流。

 

茅葺き集落で知られる北ノ又。

再びの土砂流入。

 

 

昨年9月、議会決算特別委員会視察、7月8月豪雨災害現場視察時の画像。

 

その爪痕が残る中襲った今回の災害。

 

蛇喰地区。

ここも昨夏の災害復旧のさなかでした。

 

恋地地区。

水田の土砂、流木。

ダメージは甚大です。

 

取り残された災害復旧の車輌と重機。

 

昨日の同所。(◯氏からの画像)

 

同じく恋地の現場。

今日。

 

昨日。(◯氏からの画像)

 

県道秋田八郎潟線保呂瀬トンネル~水沢間

昨年の土砂崩れ現場は現在も片側通行なのですが、

今回、そのすぐ横で再びの土砂崩れ。

 

馬場目平ノ下地区。

橋の欄干には大量の流木。

 

その下流。昨年の爪痕。

 

寺庭地区。

集落内を流れる用水路を大量の土砂が多い大規模な洪水が発生し多くのお宅で浸水被害。

翌日になっても氾濫した馬場目川と用水路から溢れた水はまだ広く水田を覆っています。

 

 

高台の水田は被害を免れています。

 

 

県道秋田八郎潟線町村。広域農道との交差点。

北側は今回も通行止め。

ここも、河川氾濫・道路路肩崩落の常習地です。

 

久保には当日の夜に行ったのですが、集落の南西部は深く浸水。昨夏より水位が高く、また床上まで浸かったお宅があるのではないでしょうか。

久保の集会所に自主避難している方がいるようでした。

東西磯ノ目も当日周り、浸水冠水の面積の広さに愕然としました。

 

その他、大川地区でも広い範囲で浸水、車の立ち往生

森山地区でも何カ所かで被害があったようです。

 

町中心部、馬場目川にかかる馬城橋。

河川敷の雑木に引っかかった大量のごみ。

道路とほぼ同じ高さの枝に引っかかっています。

 

明日の五城目神明社例大祭を控え、前日の午後からは

上町通りが露店通りに変わっています。

寒さと雨(小雨)の影響でお客さんの出はまばらでした。

街中心部は、しめ縄、灯ろう、旗等で飾りつけ。

 

我が町内会範囲内も。

 

 

例大祭当日の明日は太陽がのぞく天気になりそうです。

大変な被害が出た中でのお祭りになりますが、今後の希望が持てるよう
晴天の下で出来ることを望みます。

 

復旧半ばで再び被害に遭った五城目町の現状をお知らせするのも自分の役目と思い今回の記事を書きました。

少子高齢化、人口減少が進む五城目町で『安全安心』に暮らしていけるよう、町に強く働きかけることをあらためて心に誓いました。

今回ご紹介できなかった地区の状況は追ってご紹介してまいります。

 

被害に遭われた皆様には心からお見舞い申し上げます。

 

長くなってしまった記事にお付き合いいただきましてありがとうございます。