確かに在った

地上ではなく天空に…


悲しみの果てに広がる海
紅く染まった目の前は
キラキラ光る輝きではなく
在るがままのその威厳を
ただ静かに放ってた

何処からだろう
ココと言う名の…

いつからだろう
こんなに小さい…

仰ぐまでなく過ぎるまま
疑問も流れ心散る
舞った涙が波に濡れ
乾いた素肌を目に映す

きっといつかも見たであろうこの景色は
見たことも無いくらい
リアルな幻想で
移り行く僕を冷静にさせた

どれもこれもあの月の仕業…
送られた守護神は
ただただ吸い取り
ただただ放つ
彗星の愛を…

風を感じるクリアな中身
とたんに置かれるディープな重み

あぁ…ミエタ…

変わり行くココで
変わったモノはココに無く

変われないココに
変わったモノがココに在る

詰まった重みが愛と知り
形の無い表現に戸惑いながら
それでも溢す笑み心
決して目に映すモノではないから
優しいベールに包まれる

隠された花園は
秘め事ゲームのゴール地点
無邪気に走るその駒は
いつか夢見る愛の園

どれもこれもあの月の仕業…

感じるだけでイク魂
いつか逝けると信じてる

やっぱりこれも…
あの月の…


何だ…大丈夫だ

だって…


ねぇ…
きっとね、覚えてるんだ
どうしたって忘れる事なんて出来ないよ…

置いてきたモノ
それを未練と言うなら
きっとね、その通りなんだ

ねぇ…
きっとね、進んでるんだ
どうもがいても忘れる事なんて出来ないから…

置いておいたモノ
それを未来と言うなら
きっとね、そうでしかないんだ

この手で取りに戻る為
この足で歩いてる

この身が前に進む為
この心が守ってる

でもね…
きっと、間違ってるんだ
切り離さなきゃイケナイ想いがあるんだよね…

遂げずにきてしまったモノ
それが運命と言うなら
きっとね、受け入れなきゃだから

でもね…
きっと、解ってるんだ
どんな想いを抱えてても切り離すから…

あの時手放したモノ
本望と頬をあげたなら
きっとね、もう一度繰り返してはいけないんだ…


ねぇ…
きっとね、充分な程
染みてるんだ…

とてつもなく長い歴史

時代に見合った表現を重ね

今ココに在る

人間が引き起こした変化は

進化と呼ぶべきか

それとも…

比べようもない違いの中で

されど比較させるこの性分

あまりの情けなさに涙もでない

あまりの滑稽さに笑いも消える

苦労の苦の字も出ないほど

平坦な道が続く我が人生

そんなココで

どんな物語を作れるのか

そんな私は

地層の一部になれるのか

苦労が何かも解らずに

今ココで

ただ苦労がしたい

そう願ってしまうのは

この時代に生まれ着いたモノの

ただの欲なのか

それとも…



試練を恵みと言えたあの頃

何も知らぬ未熟者

されど試練に躓くこの頃

未だ気付かぬ怠け者

いくら嘆き叫ぼうと

己の甘さゆえの産声で

どんな山谷越えようと

到底及ばぬ足元に

そんな私は

いつになれば茨を歩める

いつになれば汗と涙に価値が出る


苦労が何かも解らずに

今ココで

ただただ苦労がしたい…

そう願ってしまうのは

この時代に生まれ着いたモノが

ただ盲目なのか

それとも…