(エジプトの旅、その3)
旅に出ると、よく朝方、朝食前にホテルの周辺を歩き回る。
外国なら帰り道を見失わないように、目印を決めながら歩き回る。治安の悪い国でも朝方ならば不届き者も眠って居り、だいたい安全である。そこでは仕事を始めようとする人たちが、商売の準備をし、勤め人も朝食やお茶を求めて町に出始める。これを見るのが何よりも面白い。そういう旅を、インドでも中国でもヨーロッパでもやってきた。観光名所を見る以上に庶民生活が眺められてはるかに面白く、何よりも旅が立体的になり、思い出に残る。
旅の初日にエジプト考古学博物館を見、夜はナイル川のナイトクルーズに出かけて10時ごろにホテルに戻って来た。翌朝4時は目が覚めてしまい、最初のコーランの祈りの声を聴いたあと、5時半ごろから息子と二人で、まだ暗い中、ホテルの周囲を歩いてみることにした。道に迷っては困るので、ホテルの前のキングファイサル通りを一方向に進み、さらに引き返して反対側にも行って見た。距離にして往復3キロほどであったろうか。
(早朝、支度をして部屋を出るところ。息子)
(ホテルを出て、キングファイサル通りを右手に行く。店を始める準備をしている)
(途中で若者に、どこから来た?と声をかけられる)
(テイクアウトの店から、寄ってけ、と声をかけられる)
(通りにはゴミが散乱する場所もあった。でもインドよりはまし)
(果物屋の前)
(果物屋の前にお茶売りの屋台があった。高校生ぐらいの青年がやっていた(左)。仕事前の人たちが立ち寄っていた)
(チャイ1杯3エジプトポンド、日本円で20円ほど。1杯注文した。人懐こい笑顔で、感じのいい青年でした)
(お茶の呼び方にはティーとチャ、チャイの二通りがある。エジプトはチャイで、中国・インドから陸路、直接入って来た経緯がある)
(頼んだお茶を受け取る息子。ここで引き返すことにする)
(戻る途中、露店のパン屋があった。朝食に焼き立てのパンをみんな買っていく)
(おじさんに、「このパンは何て言うの」と訊いたら、「エイシ」と言っていた。エジプトのパンだ。日本から来たと言ったら、「カローラ、ジャパン」と笑ってグーの指を立ててくれた)
(ホテル前まで戻り、さらに進むと店前に水パイプと、そこで吸っているオジサンがいた)
(オジサンはすぐに立ち去っていった。ここに設えられている水パイプのようである)
(水たばこはエジプトではシーシャといい、味のついたタバコの煙を水を通して吸うもの。1回で2.3時間楽しめる。色々な味がある)
(さらに進むと衣料品店があり、ショウウインドウの中にはチャドルと併せた衣服が飾られていた)
(イスラムの女性の服装には4つある。戒律が厳しくなるほど身を包む様になる。一番ポピュラーなのはヒシャブで、エジプトではヒシャブと次のチャドルを見かけた)
(まだ通りは薄暗かったが、左に入る路地があったので入ってみた)
(路地はさらに薄暗かったが、小さな売店があり、息子はそれを覗いている)
(息子が品物を眺めていたが、私がビデオを撮っていることに気付くと、お店の人が大きな声をあげた。外国人がカメラを向けていたのでびっくりしたのだろう)
この日は1時間半ほど上の写真のような場所を歩いた。翌日も明るくなり始めた頃、やはり散歩し、ホテルの近くの「エルマンダラ」というカフェに入ってみた。
(カフェ「エルマンダラ」)
(店の中。店主が手を振ってくれた)
(カフェと言っても客はドミノ遊びや水パイプを楽しんでいた。このオニイサンも手をを振ってくれた)
(ドミノ遊びにも金がかかっているようで、このオニイサンも大声を出し真剣だった。日本の麻雀と同じ)
ドミノ遊びに興じているオニイサンたちの姿は本当に面白かった。早朝散歩し、普通の庶民の暮らしや遊びに興ずる姿が見られて、旅もぐっと身近なものになった。明日はピラミッド見学であるが、葬られた偉いファラオよりも、その造成に従事した庶民の姿が目に浮かんできた。社会とはこんなもんなんだ、庶民はたくましく生きているもんなんだと、どこか安堵する気持ちになった。
(続く)
























