5年ほど前から、家族が病気になり、それ以来昼と夜の二食は、私がほとんど作っている。

 毎日のことだから、いろいろなものを考えなければならない。そのとき一番ありがたかったのはユーチューブの料理動画である。

(笠原将弘さん「料理のほそ道」、ネット写真)

(阿部公一さん「まかないチャレンジ」、ネット写真)

 よく見ているのは和食料理人のもので、テレビにもよく出る笠原将弘さんの「料理のほそ道」と、向島の和食店主阿部公一さんの「まかないチャレンジ」である。そのとおり作れば、たしかに美味しくできる。今は100以上のレシピがある。

 

 食事作りは不思議なことに、毎日続いている。すべてのことに三日坊主なのに、毎日、スーパー巡りしては台所に立っている。理由を考えるに、そこそこ大変な毎日の生活が、料理を作ることによって癒されるからだろう、と思う。買い物に行けば家を離れられるし、なにより、崩れてしまいそうな生活にリズムが生まれてくる。

 学生時代、だらしない生活を「ちゃんと洗濯をすれば、なおるよ」と、当時付き合っていた女性に言われたことを今でも覚えている。家事の有効性は日常を律するうえで、ありがたいものである。

 

 ただ私の場合、それだけではないのだろうと思う。兄も、母方の叔父たちも、皆料理をしていたから、血筋もあるのだろうが、料理もユーチューブそのままではなく、食材や味付けなどに自分の好みを加えるので、面白みがあるのである。

 

 私は「創作」することが性分のようである。論文を書いたり、短歌を作ったりして、長年過ごしてきた。でもギアが入るまでが大変で、長期間放り投げたままにしていることがしばしばである。

 料理は、毎日しなければならない。さほど違った料理を作るわけでもないが、前回を反省し、少しづつ手を加える。「創作」の小さな喜びがあるのである。

(昨日作ったナスの田舎煮)

 今年始めた料理に「ナスの田舎煮」というのがある。笠原さんのユーチューブ動画にあったので作ってみた。ナスの表面に、細かに縦長の隠し包丁を入れるのがコツの一つと笠原さんは言っていたが、それでは手間もかかり、なによりナスが柔らかになりすぎる。隠し包丁を格子状に簡単に入れ、煮る時間も15分から10分にしてみた。これが私の好みにぴったりなのである。

 

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