友人のお母様が亡くなったので、嫌でも自分の身内が亡くなった時の事を思い出してしまうが、なぜか私の身内の場合は笑えるシチュエーションが多い。

そんな中でもダントツの爆笑だったのが、親戚のお葬式だ。

私が子供の頃なので、昭和50年代だ。

当時はまだ自宅でお葬式をしていた時代で、その時も畳に座布団をひいて全員正座をしてお坊さんの読経を聞いていた。

そして、事件は長い読経の後のお焼香の時に起こった。まだ、正座に慣れていない若い叔父さんがお焼香をしようと立ち上がろうとしたのだが、足が痺れて上手く立ち上がれなかった。

そして、踏ん張ろうとしたのだが踏ん張れず、色んな人をなぎたおしながら、真っ直ぐにお坊さんに突っ込んでいったのだ。

不幸だったのは、お坊さんがまだ故人と仏壇に向かって読経を続けていて自分に向かってくる叔父さんに気が付かずノーガードで叔父さんに後ろから突き飛ばされ、結果として、まるでドリフのコントのように故人の上に倒れ込むという大惨事になった。その後は笑ってはいけないと思うと余計に笑えてくるという苦行と全員戦いながらのお葬式となったのだった。ちなみにそんな大事件なのに誰のお葬式だったのかは全く覚えていない。