母が認知症だと診断を受けた時、私が真っ先にした事は周囲にその事を公表することだった。
それこそ、ありとあらゆる人に事あるごとにその事を告げて「実家に帰って母の介護をする‼️」と、職場だけではなく、夫を含めた身内にも宣言した。
実際に介護のために実家近くに引越しする2年近く前の事だ。
その頃の母は、まだ自分で病院へ予約して診察を受けたり1日に一度は一人で30分ほどウォーキングをするといった事が出来ていたが2年たった今では一人で出来るのはトイレに行く事ぐらいだ。
介護を公表していた事で、色んな人にアドバイスをもらったがほぼ全員が口を揃えて
「仕事だけは辞めるな。介護はお金を払ってプロに任せろ」
と言った。
そのアドバイスを受けて、私は母の介護認定を申請した。
結果は介護1。支援ではなく介護認定がおりた事で、母は1週間のうち月曜日から金曜日までをデイサービスに通うことが出来、私も仕事を続ける事が出来ている。
介護認定があっさり降りた理由は、母の主治医が市内の認知症予防の権威の先生で診断書を書いてもらえたこと。そして母が一人暮らしだった事だった。
そして2年後、私は母の自宅から車で10分の所に単身赴任、職場はそこから車で20分の所に転勤させてもらえた。
介護2になった母は週6日になったデイサービスに通いお風呂もいれてもらい、弟家族の家で朝と夜のご飯を食べさせてもらいながらも一人暮らしを続けている。
あの時慌てて仕事を辞めて母と同居していたらどうなっていたかと思うと、親身にアドバイスをくれて色々動いてくれた人達に感謝しかない私だ。