今は昭和レトロがエモいともてはやされているが、
令和に生きる人達は絶対に昭和では暮らしていけないと思う。
幼少期なんなら青春と呼ばれる時期までガッツリ昭和で生きていた私でさえもう一度暮らせるかと言われれば答えに困ってしまう。
忘れもしない中学一年生の時、保健体育の時間に救命救急の授業があった。
小柄だが筋肉質の男性教諭が一通り、人工呼吸のやり方を説明した後、
「〇〇君ちょっと出て来てここに横になって」
と1人の男子生徒をみんなの前に呼び出した。
その時点ではクラス全員がまだ次におこる惨劇に気がついてはいなかった。
当然呼び出された男の子も素直に先生の前で横になった。
すると先生はその子の顔にタオルをかけたのだ。
その瞬間、全員が次に先生が何をするつもりなのかを悟った。
当然、タオルをかけられた男子生徒もだ。
文字通り身の危険を感じて飛び起きようとした男子生徒を抑え込み、先生はタオルの上から無理矢理
マウスツーマウスをおこなったのだ。
しばらくバタバタと暴れていた男の子だが、その光景を見て青ざめる私たちの目の前で動かなくなり先生の実践授業は終わった。
もちろん、昭和時代なのでその後問題になる事もなく私達にトラウマを残しただけだった。
昭和は良くも悪くもゆるい時代だったとだけ言っておこうと思う。