職場の飲み会で単身赴任で大阪で2年お仕事をされている本社の人の隣に座る事になった。

本社の人は、ものすごく偉い人なのに、ビックリするほど気さくだった。

北陸生まれで東京暮らしが長いはずなのに大阪弁を器用に使いこなしてすっかり大阪に馴染んでいた。

しかも、お約束の家族ネタで笑いをとるという高等技術も身につけていて飲み会では嫁をディスって笑いをとっていた。

「今は嫁と離れて平和やネン。嫁と暮らしてる時は仕事で疲れてもうすぐ家やって時に、嫁からLINEが来て確認したら『発泡酒買ってきて』って書いてるネン。もう目の前に家見えてるネン。なんでやネン。」

本社の人はネンネンと言いながら私たちの笑いをとっていく。

「それでどうするんですか?」

「そりゃ買いに行くよ。だってもう見ちゃったもん!既読ついちゃってるじゃん!向こうは分かってるじゃん。買って帰らないなんて選択肢ないじゃん」

盛り上がりのあまり、今度はジャンジャンいいながら更に

「そこでそのまま内容を鵜呑みにして発泡酒なんか買って帰ったらあかんネン!そこはビール🍺ちょっとお高めのビールなわけよ」

ここでは一番気を使う立場の人が家では、それ以上に気を使って生活しているギャップがすごい。

そうやって私達を虜にしたその人の任期が残念ながら3月で終了する。

4月にご主人【妻】の待つ東京へ帰っていく本社の人に幸あれと願うばかりだ。