もう何十年も働いている中で、色んな人が職場での人間関係についてアドバイスをくれたが、特に私が役にたったアドバイスは、
「厳しい上司の時は台風の目の中に入れ!」というものだった。嫌だなと思って敬遠すると暴風雨に巻き込まれて弾き飛ばされる。嫌だなと思う人ほど逃げずに近くにいろというものだ。確かに、近くにいれば鬼のような上司にも人間らしい可愛らしさが見えるし、弱点もみえてくる。
昔一緒に仕事をした上司は、蛇口をひねれば水ではなくマグマが出てくると言われた瞬間湯沸かし器のような人だったが、カッとしやすい性格に似合わず低血圧で朝が弱かった。ので私は決裁を朝一に持っていくと決めていた。すると、ほとんど中身を見ずにもうろうとしながらハンコを押してくれて、それをあまり覚えていないので後で確認される事もないのだった。
要するに対処方法を知るために相手を知ろうと思えば近くにいる事が一番という事なのだろう。