H子は仕事の出来る女だったが、仕事は好きではなかったため、ひとまわり歳上の旦那さんの退職をキッカケに自分もサッサと仕事を辞めてしまった。

しかし、もともとアクティブな彼女は暇を持て余して色んな短期アルバイトを渡り歩いて、それはそれで楽しいのだと言っていた。

そんな中で、あるローカル鉄道のアルバイトの求人がH子の目に留まった。鉄道で仕事はしたことないなぁと興味を惹かれた彼女は面接に出向き、見事採用が決定したのだという。

後日、制服が送られてきて彼女はウキウキしながら、箱を開けてギョッとした。

中には鮮やかなスカイブルーでフリフリのミニスカートの衣装と帽子が入っていた。

「⁉️」

当時H子は40代後半で、服のサイズはフリーサイズ

だった。

面接まで行ったというのに、何を血迷ってこんなアイドルみたいな服を送ってきたのか⁉️

制服対応だからいいと思っていたけど、こんなミニスカート10代の頃でも着てないわ💢

すぐさま H子はそのローカル鉄道に電話しようと書類を開くとそこに送られてきたものと全く同じ衣装と帽子をきたアニメキャラクターが目に入ってきた

〇〇鉄道キャラクター、〇〇子‼️

「これかーっ‼️」

H子はすぐさま断りの電話とともにアイドルみたいな制服を返却したという。

「今まで年齢制限っているかな?って思ってたけど今回はなんで年齢制限せーへんねん⁉️って思ったわ」とH子は言い

「今は手芸屋さんに勤めてる」と言った。

「あんた手芸なんてでけへんやん⁉️」

「出来へんっていったけど採用になった。深刻な人手不足ってホンマやで。私が編んだマフラーは飾られることなく倉庫で眠ってるわ」と言った。

私は今一緒に働いているアルバイトさんがいかに素晴らしい人かを痛感して心の中で合掌した。

ちなみに一番いいのは知り合いを紹介してもらう事だと思う。自分と一緒に働くのだからと必ずいい人がくるから。それが難しければもう我慢だ‼️