クリスマスシーズンなので女子会の乾杯にシャンパンが出た。

私はシャンパンを、初めて飲んだ時の事を鮮明に覚えている。

それは友達の結婚式で乾杯のために出されたもので

カクテルグラスに注がれたシャンパンを飲んだ私はその衝撃的な美味しさにビックリした。

そして、ちょっとしかないのに一気に全部飲んでしまうのは勿体無い、料理とともに少しずつ楽しもうグラスを置いたのだ。

すると、スススーッとホテルのスタッフが音もなく近づいてきてまだ残っているカクテルグラスを

『お下げしてもよろしいですか』とも聞いてくれずに持ち去ってしまった。

「⁉️」

これが結婚式の真っ最中でなければ、大声で呼び止めるどころだが、それも出来ずに私は颯爽と去っていくスタッフの背中を恨めしげに見送った。

今考えれば、わざわざシャンパングラスではなくカクテルグラスを用意しているのだから、一気に飲む事前提だったと分かるし残しているのは飲めないと判断されたのだと理解できるのだが、当時はなんと気が利かないスタッフなんだ‼️私もなんで一気に飲まなかったんだ⁉️と後悔していた。

今回きちんとシャンパングラスで出されたシャンパンのたちのぼる美しい気泡を愛でながら、誰にも盗られずゆっくり飲めるって素晴らしいと思ったのだった。