大分県日出町の二階堂美術館へ。
所蔵品企画
文化勲章受章者30人で振り返る近代の日本画
二階堂酒造は、麦焼酎とノスタルジックなCMで有名。
メーカーサイト内のCMライブラリー。
九州各地の風景、キュンとなる。
その二階堂酒造が作った日本画専門の美術館。
約1000点を収蔵。
開館30周年を記念し、所蔵品の中から文化勲章受章者30名を選んでの企画展が開催中。
約50点の展示作品のうち、何点かはカメラOK。
竹内栖鳳「獅子図」。
ガオー!
西欧視察中ベルギーの動物園で初めてライオンを見た栖鳳が描いたリアルな獅子図。
それまでの獅子図は「唐獅子」をもとに描いていたそう。
川合玉堂「小春」。
上村松園「紫式部之図」。
松園46歳頃の作品。
表装が絵の色とマッチしてとてもきれい。
「わか葉」。
最晩年の昭和23年の作品。
この年女性初の文化勲章を受章、翌年74歳で死去。
二階堂美術館には、「花ざかり」、「桜可里之図」など松園が2、30代の若い頃の作品も多く収蔵されている。
いつかまた来て観たい。絶対。
横山大観「不二霊峰」。
大観は、生涯に富士を1500点描いたそう。
川端龍子「松鯉図」。
この隣に展示してあった福田平八郎の作品は、残念ながらカメラNG・・・
「夏池」、「遊鯉」、の2点の掛け軸。
どちらも写実に徹した作品。
・「夏池」(大正11年)は、
蓮の葉数枚と、葉に止まるトンボ一匹、池の中を泳ぐ鯉三匹を描いている。
鯉は、緋鯉と黒鯉。
解説に曰く、
「水は描いていないが、水を感じさせる」。
「とんぼ→蓮の葉→鯉、の順に、深度を表している」。
本当にそう。
画面の中に深度がある。
・「遊鯉」(昭和10年)は、泳ぐ鯉二匹。
たぶん黒鯉だったかな。
水中をゆったりと泳ぐ鯉の形、魚鱗の濃淡。
目の前を鯉がゆったりと泳いでいるような錯覚に陥る。
福田平八郎の描く鯉、大好き。
今日少し出かけた折、川で鯉が泳ぐのをじっとみた。
深いところから浮かび上がって水面に近づき、またゆっくりと身を翻して、尾を揺らしながら去っていく。
重量感のある流線型。
「平八郎の鯉だな~」と思いながらみた。
暑くてたまらなかったけど
他、山口蓬春の「那智の瀧」、安田靫彦の「義経参着(習作)」、「憶良の家」などが印象に残った。
ラウンジにあった平山郁夫も良かった。
どんなジャンルの絵画も好きだけど、年々、日本画への興味が強くなる。
すっきりした線の美しさ、対象を絞り込んだ画面。
技法や構図の取り方、表装についてなど、もっと知りたいことがたくさんある