2023/2/26(日)11:30 十和田市現代美術館
前回の更新から間が空きましたが、青森旅の2日目です。
朝ごはんに青森駅の近くでのっけ丼を食べた後は、青い森鉄道とバスを乗り継いで十和田市にやってきました。
そして十和田に来たなら、訪れておきたかったのが十和田市現代美術館。
撮影した作品写真をソーシャルメディアに投稿する際には作家名を明記するようにとあるので、作品名と作家名を載せています。
「スタンディング・ウーマン」ロン・ミュエク 作
館内の代表作のひとつで、想像以上にデカいです。
高さが4メートル近くあり、リアルな表情に合うようで合わない視線がどこか怖い(^^;
「光の橋」アナ・ラウラ・アラエズ 作
SFっぽさが感じられ、周囲は柔らかな音楽が流れています。
外の世界に吸い込まれるように、作品の内部に入れる体験型の作品。
「ザンプランド」栗林 隆 作
アザラシが天井に刺さっているのがシュールです。
こちらも体験型の作品で、机に乗っている椅子に上って穴からアザラシが見ているであろう景色を覗くことができます。
恐る恐る穴から顔を出してみると、ミストが立ち込める湿地帯の風景。
無機質な白い部屋を抜けるとすぐに豊かな自然が現れる驚きと面白さです。
「あっちとこっちとそっち」山極 満博 作
館内から外を見るとぽつんとバケツがあり、小ぢんまりと凍てついた生き物が入っています。
今は真冬のため、こっちが心配になるくらい寒そうに見えてくる。
「無題/デッド・スノー・ワールド・システム」ボッレ・セートレ 作
2階に上った先にある部屋。
キラキラなミラーボールが光る白い部屋で、ヤギが寝ています。
これまた、シュールな作品ですね。
なんでここにいるの?と聞いてくるようなヤギの表情ですが、こっちが同じ質問を聞きたい気分です。
「PixCell-Deer#52」名和 晃平 作
アザラシ、ヤギときて次はシカです。
生き物をモチーフにした作品が多いですね。
動物の剥製を透明な球体で覆った彫刻作品とのこと。
全体的に見るとバーチャルっぽいカッコ良さがありますが、球体ひとつひとつを覗くと拡大された毛並みにリアリティを覚えます。
「愛はとこしえ十和田でうたう」草間 彌生 作
館内は有料ですが、屋外にも「まちなか常設展示」としてアート作品が街の中に溶け込んでいます。
「ゴースト/アンノウン・マス」インゲス・イデー 作
ムーミンにでてくるニョロニョロみたいですがゴーストとのこと。
家よりもでかいですが、可愛いので怖くはない。
ひと通り作品を鑑賞した感想は、モダンアートは何かよく分からない点が楽しいから好き。
バスの時間まで、館内のカフェで寛ぐ。
いただいたアップルパイは、市内のふくだ菓子舗から取り寄せているそう。
甘く煮たリンゴは酸味が控えめで、シナモンが効いて美味しい。
カップもさすがの美術館、買って帰りたくなるデザインです。
十和田市でアップルパイと言えば相馬菓子舗が有名で、美術館から近かったのでお土産を幾らか買いました。
ご主人?に関西弁じゃないねって言われてはじめて、旅行中は自然と方言を抑えていたことに気付く。
十和田市から次に乗ったバスですが、路線バスでなく実はネイチャーガイドツアーのバス。
どこに向かうのかと言うと奥入瀬渓流で、これから氷瀑を見に行きます。
ちなみに、ツアーは事前予約です。
奥入瀬と言えば新緑や紅葉が有名で、雪が積もる時期はまだ目新しいかと思います。
最初は夜の氷瀑ライトアップツアーを目当てにしていましたが、翌日の旅程と相談して昼の部にしました。
結果的には、昼の部でも十分に楽しかったです。
しかし、奥入瀬は橋をひとつ越えるごとにどんどん雪深くなっていく...
最初に奥入瀬について、ガイドさんから成り立ちや見どころについて軽く説明があったり。
途中で歩いたりもしますが、どこで降りてどこを歩くかはその場で運転手とガイドさんが相談している様子でした。
二人の会話から、今日はたくさん歩かせるって聞こえてくるのだが...
いやあ、すっごいですわ。
いつもは癒しのマイナスイオンを振り撒いている滝も、極寒の時期は時が止まったように厳かさと迫力があります。
ゆっくりと凍ったのでしょうか、氷が青味がかっているのが白と黒の世界では良いアクセントです。
ガイドさん曰く、前日の夜にしっかり雪が降ったことで木や枝にたっぷりと着雪しており、今季で一番冬らしい景色だったと。
謳い文句かもしれませんが、良いタイミングで来れたと嬉しくなってしまう。
奥入瀬渓流の説明はここでは割愛しますが、成り立ちを簡単に書くと火山の噴火で出来たカルデラ湖から溢れ出た川になります。
このうち、最上流の14kmが奥入瀬渓流と呼ばれています。
よく見ると、滝でないところにも氷柱ができています。
これは岩から滲み出てくる滴りが凍ったものです。
ほんとはいろんな角度から眺めてみたいのですが、雪を踏み抜いて埋まったら嫌なので、あまりうろうろせずに大人しくしています。
標高の高いところでしか見られないブナが、手軽に見られるのが奥入瀬の特徴のひとつ。
真冬の時期でも、枯れ葉が落ちずに残っている木がちらほら。
ブナの実は美味しいらしく、実が豊作な翌年は子熊が多いと説明がありました。
熊は絶対に出会いたくないですね。
時折吹雪くとホワイトアウトしそうになりますが、木で風が遮られ視界が無くなることはないと思う、たぶん。
次回はこのまま奥入瀬渓流を遡り、十和田湖まで進みます。
ではではノシ