TSUTAYAの棚に、Filmarksの採点付きで並んでた本作。
元々、サスペンス系は好きなので、前から地味~に気になってたので、借りてみました。
「ピエロがお前を嘲笑う」(2014年 ドイツ)
ちなみにこの邦題、正直タイトルにするにはちょっとズレてる気がします。
一応、ベンヤミンたちが作ったハッキンググループの愛称「Clowns Laughing At You」から来てるんですが、劇中ではもっぱら「CLAY(クレイ)」と名乗っているので印象が弱いのと、そんなに嘲笑ってる感がないというか。
原題の「WHO AM I -Kein System ist sicher-」から「WHO AM I」だけ抜き出した方がよかったんじゃないかな?
その理由はまた改めて書くとして、感想ですね。
とその前にあらすじをサラッと。
ホテルの扉を開くと、死体が3つ。
直後、取調室で捜査官と相対し、取り調べを受ける、フードを被った若者ベンヤミン。
いくつものハッキング事件を起こしてきたハッキング集団「CLAY」のメンバーである彼は、捜査官に向けて自らが犯してきた罪について語り始めるのだった。
彼の自白によると、
「自分のハッカーとしての名前は「WHOAMI」。小学生時代に好きだった「マリ」のために、試験問題を盗もうとしたが捕まってしまい、社会奉仕活動を行っていたのだが、その時偶然知り合った「マックス」に誘われてハッカーグループ「CLAY」を立ち上げ、これまで様々なハッキング攻撃を仕掛けてきた。
政府の重要施設であるドイツ連邦情報局への攻撃も成功させ、まさに有頂天だったが、直後、自身の不用意なハッキングをもとに、殺人事件が発生した上に、自分の命まで狙われてしまっている。
だから保護してもらうために、今ここで自分の行ってきた罪を語っているのだ」という。
自白をもとに捜査を進める捜査官は、話の内容と合わない事実を発見し始める。
彼は一体何者なのか・・・、この自白の目的は一体・・・。
とまぁ、ベンヤミンを紐解くサスペンス作品ですね。
ざっくりと感想を述べるなら、強烈なインパクトを残すまではいかないですが、なかなかおもしろかったです!
点数つけるなら73点ってとこでしょうか。
ジャケットにも書いてある通り、「どんでん返し」系の作品なので、観る前からある程度身構えてたんですね。
この手のジャンルって、シックスセンスだったり、ユージュアルサスペクトだったり、ファイトクラブだったり、初見時に強烈なインパクトをたたき込んで来る作品と、「あれ?どっかで見たことのある展開っぽい?」ってなっちゃう作品とがあるんですよね。
今作も途中で「ふ~ん、そういえばそうよね~」な感想で終わりそうだったのですが、こちらの予想をきっちり外してくれて、ちゃんと「そうきたか!」ってなってくれましたね。
それに、ベンヤミン自身のキャラクターもいいですね。
まぁオチはちょっとあっさり目かなぁ、って思ったので、「なかなか」がつく評価になってます。
ただね、冒頭にも書いたように、原題の「WHO AM I」はなかなかいいタイトルだと思います。
小さいころからいじめられ、まるで「透明人間」のように存在価値が見いだせなかったベンヤミンの心象と、ネット上の匿名性と、そしてこの作品の展開そのもの、いくつもの要素にまたがっていて、絶妙な存在感というか意味合いを含んでいる。
見終わったときには、このタイトルの味わいが深まってくるのを感じました。
ハッキングが題材なので、苦手意識がある人もいると思いますが、なんとなく何をやってるかはわかるようになっているので、結構楽しんで観れると思います!
そうそう、同じサスペンス系ですが、先日公開が始まった「ギルティ」
これも気になりますね。ちょっと週末あたりに観に行こうと思うので、事前情報を極力シャットアウトしてから楽しんで来ようと思います!!