6.28 ブラジルW杯決勝T1回戦
ブラジル1-1(PK3-2)チリ ベロオリゾンテ
ブラジルW杯は28日、決勝トーナメント1回戦を行い、
ブラジル代表とチリ代表が対戦した。
前半18分にCKから先制したブラジルだが、
同32分には同点に追いつかれる。
その後FWフッキがゴールネットを揺らす場面もあったが、
ハンドでゴールは認められず。
試合は1-1のまま延長に突入したが、そこでも決着はつかずにPK戦へ突入する。
2人ずつが決めて迎えた5人目、
ブラジルはFWネイマールが確実にゴールネットを揺らしたのに対し、
チリはDFゴンサロ・ハラが失敗。
PK戦を3-2で制したブラジルが6大会連続のベスト8進出を決めた。
98年大会、さらに前回大会でも決勝トーナメント1回戦で激突している両チーム。
この試合で先制点を挙げたのは、
3度目の勝利を狙うブラジルだった。
前半18分、FWネイマールのCKから、
DFチアゴ・シウバが後方にスラしたボールをDFダビド・ルイスが
相手DFと競り合いながら太腿でボールをゴールに押し込み、
ブラジルが先制点を挙げた。
それまで、ほとんど好機のなかったチリも前半32分、
ブラジルのミスを見逃さない。
自陣深くでスローインを受けたFWフッキがDFマルセロにバックパスを出した。
このボールを狙っていたMFエドゥアルド・バルガスがカットし、
中央のFWアレクシス・サンチェスにつなぐ。
PA内でボールを受けたサンチェスが右足でシュートを放つと、
ボールはGKジュリオ・セーザルの手の先を抜けてゴールに決まった。
ブラジルも36分、右サイドで細かくパスをつなぎ崩すと、
MFオスカルの上げたクロスに、ネイマールが飛び込む。
しかしヘディングシュートは右に外れ、得点にはならない。
同39分にも後方からのロングボールをPA内で受けたネイマールが、
絶妙なトラップからドリブルを仕掛ける。
DFに厳しく当たられると、こぼれ球にフレッジが詰めて左足でシュートしたが、
枠を捉えることができなかった。
前半終了間際にも両チームはゴールに迫る。
42分にはPA外からDFダニエウ・アウベスが鋭いシュートを枠に飛ばしたが、
GKクラウディオ・ブラボの好セーブに阻まれた。
同45分にはネイマールの折り返しをフレッジがヘディングで合わせたが、ミートできない。
チリもアディショナルタイムにビダルが高い位置でボールを奪い、
PA内までボールを運んだが、懸命に戻ったブラジルDF陣に止められる。
結局1-1で前半を終了した。
後半も激しい攻防が続く中で、
後半10分にはPA内でロングボールを受けたフッキが左足でシュートを決める。
しかし、トラップした際に手を使ったとされ、
フッキにはイエローカードを提示され、ゴールも認められなかった。
ブラジルは後半19分にフレッジを下げて、FWジョーを起用する。
その直後にチリはMFマウリシオ・イスラがビダルとのワンツーから好機を作り、
最後はMFチャルレス・アランギスが決定的なシュートを放ったが、
GKジュリオ・セーザルが反応して得点を与えなかった。
主導権を握れないブラジルは、MFフェルナンジーニョを下げて、
MFラミレスをピッチに送り出した。
同29分には左サイドからフッキがクロスを放り込むが、
中央に走り込んでいたジョーは合わせることができない。
攻撃が噛み合わないブラジルだが、
後半36分にはロングボールを受けたネイマールがヘッドでゴールを狙ったが、
GKブラボにキャッチされる。
同38分にはフッキがドリブルでDF3枚をかわして、
PA内で右足からシュートを放ったが、GKブラボが防いだ。
チリも43分にビダルをベンチに下げ、FWマウリシオ・ピニージャを送り出す。
アディショナルタイムには大ブーイングの中、
チリがブラジルに圧力を掛ける。
しかし、得点は決まらずに延長戦に突入する。
延長に入りボールを保持するブラジルは、
10分にDFマルセロからのパスをPA内で受けた
ジョーがフィニッシュに持ち込むが、
体を張ったチリDFにブロックされる。
同11分にはフッキが右サイドを縦に突破し、右足でクロス。
ファーポスト前に位置していたオスカルがヘッドでゴールを狙ったが、
GKブラボにキャッチされた。
13分にもフッキはPA外でDFをかわして、
左足で強烈なシュートを放ったが、これもGKブラボに抑えられた。
延長後半開始と同時に、
ブラジルはオスカルを下げてMFウィリアンを最後の交代枠で投入した。
チリもケガを抱えながらプレーし、
延長後半開始のピンチを凌いだDFガリー・メデルがケガでプレー続行不可能となり、
DFホセ・ロハスと交代になり、交代枠を使い切る。
消耗の激しい両チームの中でブラジルは懸命に攻めるが、
チリも最後の場面で体を張って決定機をつくらせない。
延長後半15分にはチリも最後の攻撃を見せる。
サンチェスのパスを受けたピニージャが右足を振り抜いたが、
シュートはクロスバーを叩いた。
ブラジルもラミレスがPA外からグラウンダーのシュートでゴールを狙ったが、
わずかに左へ外れて行った。
結局、1-1のまま120分を終えても決着はつかずに、PK戦へもつれ込んだ。