最後に、今秋のプロ野球ドラフト会議に向けて、注目となりそうな選手も触れておきたい。
投手は佐野日大高の左腕・田嶋大樹。
秋の県大会では5試合連続で無失点、
決勝では後に関東大会を制する白鴎大足利高を2安打に抑えた。
関東では東海大甲府高、横浜高から
それぞれ11個の三振を奪うなど、噂に違わぬ好投。
足首を痛めて敗れた準決勝の桐生第一高戦でも、
力を抜いた投球術を見せて、1失点で踏ん張った。
最速145キロを誇るストレートだけでなく、
苦境で思考を変える投球スタイルに、早くもプロからの熱視線が注がれている。
打者では智弁学園高の岡本和真。
1年時からレギュラーをつかみ、2年秋で高校通算本塁打が56本に上った。
近畿大会でも初戦(八日市高戦)で本塁打を放ち、
「まともに勝負にいってはいけない」という意識を相手投手に植え付けるほどの
インパクトを持つ。課題は警戒されて勝負を避けられた時に、
冷静さを保てるか。龍谷大平安高戦では、高めのボール球に、
3ボール0ストライクから手を出してしまう場面があった。
小坂将商監督も試合後にその辺りを指摘しており、
春にどれだけ克服できているかどうか注目だ。
その他、明治神宮大会で強烈な一発を放った日本文理高の飯塚、
関東大会決勝での打撃が目を引いた桐生第一高の1年生・山田知輝などが
投打で将来を嘱望されている。
ここまで秋までの戦いぶりをもとに有力なチーム、選手を探ってみた。
しかし、冬場で見違えるほどの成長を遂げるのが高校生。
春の訪れまで残り1カ月弱
それを楽しみに待ちたい。