◇第26回IBAF18Uワールドカップ1次ラウンドA組
日本7―0ベネズエラ(2013年9月2日 台湾・斗六)
1メートル87、85キロの大型右腕がさらに大きく見えた快投だった。
愛媛・済美の2年生、安楽が大会2連勝中のベネズエラ相手に
2安打16奪三振の完封勝利。
三塁を踏ませない圧巻の投球だった。
「球速以上にボールがきていた。いい投球」と試合後、
16歳の右腕は納得の表情。
最速150キロをはじめ、常時145キロ以上の直球と
縦に鋭く落ちるスライダーに、
ベネズエラの各打者は目を丸くするばかり。
打席の中で“これは打てない”というあきらめの表情の選手ばかりだった。
ストレートのキレ以上に良かったのが
「インコースのスライダー」(安楽)。
真っすぐ主体の投球だったが、その分緩く見える変化球が効果抜群。
スライダーを決め球にした三振も6個を数えた。
初の国際試合という大舞台で物おじせず力を発揮した
来年のドラフト候補。
日本代表の西谷監督も
「(連戦が続く中でダブルヘッダー第1試合で投げた飯田と)
2人で2試合を投げ抜いたのは大きな収穫」
と目を細めた。
「きょうのような投球ならまだ成長できる」と自画自賛した安楽だが、
確実にまた一段高いレベルの投球ができる投手になった。