吉野川水系水利用連絡協議会
(会長・三浦真紀四国地方整備局長)は14日、
香川県高松市内で会合を開き、
早明浦ダムの貯水率が30%程度になった時点で、
香川用水の3次取水制限に入ることを決めた。
削減率は50%。最短で19日にも実施する。
会合ではこのほか、事務局の四国地整局が、
3次制限に合わせ、ダム建設以前から徳島県が持っている
不特定用水(既得用水)を30%削減するよう提案したが、
徳島県の反対で合意には至らなかった。
14日午後8時現在のダム貯水率は39・2%(平年値79・1%)。
3次制限入り後は、4次制限が予定されており、
過去の夏渇水では貯水率15%程度で実施。
香川用水の供給量は60%削減されている。
連絡協によると、19日に3次制限を始めても、
25日ごろには15%程度になり、早ければ月末にも貯水率が0%になる見通し。
高松地方気象台は四国地方の向こう1週間の天気について、
高気圧に覆われて晴れ、まとまった雨は見込めないとしている。
不特定用水の削減は、
四国地整局が
「ダム建設後に得た新規用水の削減だけでは全体を占める割合が低く、
延命効果が薄い」として提案。
これに対し、徳島県は「不特定用水は、ダム建設時から最優先で確保される
約束になっている」などとして反対した。
四国地整局によると、
香川、徳島用水への供給量は夏場のこの時期、
不特定用水が約6割を占める。
提案通り30%削減されれば、貯水率0%までの期間が1週間ほど延びるという。
ただ、不特定用水削減の提案は2005、09年に続いて3回目で、
過去の渇水で削減されたことはない。
四国地整局は今後も不特定用水の削減を継続審議する方針。