時の力 | 拾い読みあれこれ

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世の中の変化は止むことがないな。この「時の力」に言及して、柳田國男はこんなこと言っているな。

「・・・昔はそうであったからを理由として、今も安心だとは推論しがたいので、現に反対の証拠を見せられたような感じのする場合も少なくはなかった。かくのごとく我々のもっとも尊重していたものでも、やはり時の力を受けて変らぬわけには行かなくなったのである。
ただし断るまでもなく、変るということは堕落とは同じでない。むしろ反対に多くの場合には、今後大いに幸福にまた高尚になるべき見込みのあることを意味している。・・・」
(柳田國男、『日本農民史』)

これまで大丈夫だったから、これからも安心と思い込むことはできないな。なんでも変わっていくから。しかしそれはよりよい方向に変わって可能性があることでもあると。

しかしそれはあくまで、「見込み」、可能性だから、必ずしもよい変化を生むとは限らない。だが、現在の状況に安住してもいられない。

難しいところだ。