通い路「老婆心為賊過梯(ろうばのこころぞくのためかけはしをすぐ)・・・此偈(このげ)の意(こころ)は、昔の婆が心は盗人の為に梯(かけはし)を架け、通路(かよひぢ)を拵(こしら)へてやるに同じ・・・・(山東京伝、『本朝醉菩提全傳』)世の中は取り合い。わざわざ人様のために通い路をつけてあげることもなかろう、と思うときも人によってはあるにちがいない。