求めて写す「・・・我といふ器(うつは)あれば心といふ水あり、心といふ水あれば諸(もろもろ)の煩悩森羅万象の影を写す、是れ影の来りて映るにあらず、心といふ水のもとめて写すなり。・・・(山東京伝、『本朝醉菩提全傳』)なるほどなあ、自ら求めて写しているのか。人間、求めたものを心で見ている。そのことを実感した一日であった。