寄付「梅はにほひよ、桜は色よ、人は美目(みめ)より唯心(たヾこヽろ)、お勧進(くわんじん)、おやんな、と舌もまはらず唄(うた)ひけるは、わけて哀(あはれ)に見えたりけり、・・・(山東京伝、『本朝醉菩提全傳』)世の中の事情も知らぬ幼子が訳も知らずに唄わせられる節回し、聞くだにあわれというべきか。寄付を募るところ多し。「お勧進、おやんな、」か・・・我が財布、逆さにしても落ちるはホコリだけ。