NO.612
「最後の証人」
著者:柚木裕子
読了日:2020年12月14日

特徴:
①痴情のもつれによる殺人事件として起訴される被告人
②主人公の弁護士は、元検事のヤメ検
③もはや語ることのない被害者の真意とは
④七年前に交通事故死した息子を持つ夫婦の事件とのかかわりは
⑤法廷で導き出される真実で救われるのは誰なのか
あなたもミスリードさせられているかもしれません

感想:
「検事の本懐」を読むために再読です
初めて読んだ時よりも、ある想いを背負って生きることを強いられた夫婦の苦悩をより深く感じられたと思う
今回はミスリードに引っ張られることはなく混乱なく読めました
被告人と被害者をわかった上で読んでも、十分にラストの法廷劇には心を揺さぶられ、続編を読むことに意欲が増します
ただ真摯に真実を探求する主人公に感動しました

ページ数
304(文庫本)
読みやすさ
3(満点3)
わかりやすさ
2(満点3)
ストーリー
3(満点3)
テンポの良さ
3(満点3)
意外性
3(満点3)
私個人の好み
4(満点5)
合計
18(満点20)

2020年44作品目

つぶやき:
今野敏さんの解説を読んで、彼の言う「動機に力を入れて書く作家(柚木裕子)」の作品「孤狼の血」「慈雨」など読みたくなった、まずは「検事の本懐」からかな

次に読む本:
天祢涼 著「希望が死んだ夜に」