漫画 No.021
キングダム(2006年5月~)
出版社:集英社
著者:原泰久
読了日 2019年5月25日
メモ&感想:
「趙軍」の将「劉冬」の暗殺に失敗した「キョウカイ」は、「あの村」まで逃げ延びて、村の長のお婆の手当てを受けていた
黒羊戦三日目、「中央丘」の右側を攻める「飛信隊」は前線を十分押し込んでいた
そこで、「河了テン」は左に見える中央丘への転進を指示するのであった
「秦軍」は、丘の中央左翼からくる「黒桜軍」と「飛信隊」の挟撃のような形で一気に攻め落とせる状況になったが、「桓騎」は、考えあってか指示を出さず三日目が終わる
四日目も「飛信隊」以外は動かずにいた
しかしそこで動いたのは、「趙軍」総大将「慶舎」であった
自ら兵を率いて丘の上から「飛信隊」を左右に分断するように仕掛けてくる
さらに「飛信隊」の後方から追いかけてくる「馬呈」が「楚水」を襲った
「飛信隊」が絶体絶命のように思えたその時、「ゼノウ」が「慶舎」たちの目と鼻の先に迫っていた
乱戦の中逃げる「慶舎」、それを守ろうと出てきた「紀彗」が割って入る
これを機に「慶舎」に向け突破を目指す「飛信隊」、そのとき「テン」のが狙われた
しかし間一髪「キョウカイ」が現れ助けるのでした
ここまでが43巻
「慶舎」を追う「信」たち、殿を務める「キョウカイ」は追ってくる「劉冬」と一騎打ち
逃げる「慶舎」を桓騎の部下「那貴」が足止め、そのすきに追いついた「信」と「慶舎」の一騎打ち
「信」vs「慶舎」、「キョウカイ」vs「劉冬」激戦の末両者を破る二人であった
電光石火の如く敵の総大将を討ち取った「飛信隊」は追撃を逃れるために樹海へ逃げ込む
結局「桓騎軍」は兵を引き、四日目が終わる
五日目の朝、「あの村」の方角で煙が上がっているのを発見した「キョウカイ」は馬を走らせる
異変に気付いた「信」たちもそれを追っていくのだが
たどり着いた村は、すでに建物は焼かれ住民たちの姿が見当たらない
しかし、そこにいた「桓騎兵」がやっていた所業に、「信」たちは戦慄し、激しく憤るのであった
死体を積んだ馬車の中に村の長の「お婆」の姿を発見した「キョウカイ」は、「桓騎兵」を全員切り捨てる
「信」と「キョウカイ」の怒りは収まらず「桓騎」のもとへ、「信」は立ちはだかる「雷土」と殴り合いに、そのすきに「キョウカイ」は「桓騎」の喉元へ剣をあて人質にとるのだった
もう後には引けないほど一触即発のなかで「桓騎兵」に連れられてきたのは「尾平」であった
「尾平」が「信」を説得し納めようとするが、逆に「信」は「尾平」を破門にする
「桓騎」は「興ざめだ」とその場をおさめ「信」たちを解放する
破門にされた「尾平」は不貞腐れるものの、そこで「信」の悪口を言っている「桓騎兵」と喧嘩になりぼこぼこにされるのだった
気絶している間に「飛信隊」のテントで休まされていた「尾平」であったが、側にいた「信」に驚く
腹を割って話した二人は、これからも一緒に戦おうと誓い合う感動のシーンであった
一方で「桓騎軍」が「趙」の「離眼城」へ進軍するところで幕が下りる
ここまでが44巻
戦争の在り方を問うような内容な44巻でした
「信」の主人公らしい行動に胸が打たれましたが、戦争ではいつの世でも「桓騎軍」がするような「略奪・凌辱」が繰り返されています
「飛信隊」のようなクリーンな隊の方が珍しいのでしょう
戦争は怖い、「秦」は決して正義ではないし、「信」がやっていることも侵略であることは否定できないのです