No.421

著者:山本甲士

読了日 2019年5月14日

すんごくよっかった!!

 

主人公の「青葉一成」は、会社で早期退職の打診されたものの、運よく転職先が見つかった

しかし、ホッとしたのもつかの間、弱小スーパーへの出向を命じられたのだ

 

はじめ本社のスパイだと思われ雑用しかさせてもらえずにいた「一成」であったが、女性従業員たちと積極的に親しくなり、お客さまへの呼びかけなども熱心に、気付いた提案をどんどん出して、店長以外の従業員にみるみる溶け込む

 

「一成」の凄いところは、まずは何でもやってみようと思う「行動力」と、さらに率直に相手の考えに耳を貸そうとする「素直さ」、最後に常に他人対する「感謝の気持ち」を大事にしていることだと思う

 

当然、経営が傾いたスーパーを立て直すために、地場野菜コーナーをはじめ、様々な取り組みが実を結ぶのですが、やはり、「青葉一成」の「行動力」「素直さ」「感謝の気持ち」が人と人とをつなぎ、はじめは頑なだった「店長」の心も溶かした

そして、その結果が「一成」本人の仕事の向き合い方に変化をもたらす

 

私が心が持っていかれれたところは、後半に正社員で残るかどうかを悩みつつ、心のどこかでもう決心している自分に気付く主人公「一成」の心情、以下↓

「がんこスーパー」245頁から抜粋

「仕事の値打ちは、いくら稼ぐかではない。幸せを日々実感しながら働くことができるかどうか。売り手も楽しく、買い手も喜んでくれて、地域が元気になる。そのついでに儲けさせていただく。みつばストアは、正しい商売ができている。

 

いい本でした

「ひなた弁当」も良かったけど、こっちの方がもっと好き

 

ページ数

293

読みやすさ

3/3

展開/テンポの良さ

3/3

私個人の好み

3/5

合計

9

 

2019年 094作品目「がんこスーパー」

 

私事:

「店員」と「お客さま」、「従業員同士の距離感」、「上司と部下」など適切で心地よい関係でいられたら最高だよな

この小説のような「スーパー」で働きたーいな