No.413
著者:宮部みゆき
読了日 2019年5月4日
まずは下巻ラストに衝撃を受けた
2014年に放映された「ペテロの葬列」を当時視聴済みだったのですが、かなりの部分を失念しておりました

いろいろな事件や物語が重層的に繰り広げられて、登場人物たちも多いのにもかかわらず、キャラクターの魅力や話し方や性格など緻密に作りこまれてるせいで、自然と世界観に引き込まれます
さすがは「宮部みゆき」です

「杉村三郎」は、バスジャック事件の当事者(人質)の一人として巻き込まれたことに端を発する、被害者たちに送られてきた慰謝料、犯人(老人)の正体と複数の謎を調べていくうちに過去に起きた大事件に行きつく

「嘘」と「人間の本質の正体に潜む闇」に触れる「杉村三郎」の転機になる作品

ページ数
上407 下454
読みやすさ
3/3
展開/テンポの良さ
3/3
私個人の好み
4/5
合計
10

2019年 086作品目「ペテロの葬列」

私事:
 こんな事ってあるものなのか?と思ってしまった結末ではあったものの、これまで「誰か」「名もなき毒」と本書を通して「杉村さんは探偵に向いている」と言われ続けたことに、これまでの3作は「杉村三郎」に探偵にさせるための壮大な前振りのようにも感じる
あー、早く続編が読みたい