漫画 No.007
ちいさいひと 青葉児童相談所物語(2011年11月~)
出版社:小学館
著者:夾竹桃ジン
シナリオ:水野光博
取材企画協力:小宮純一
読了日 2019年2月6日
メモ&感想:
虐待を生む構成要素の中に家庭の「密室化」が事態を常態化させ発見の遅延の要因に
しかし、一般的に「家庭」というものは、他人様に自分たちの恥部をさらしたがらないものだろうから、虐待の発見も難しいだろうし、子どももSOSを出しにくいんだろう
そういう意味でも「千葉県野田市」で起こった虐待死の事件は痛ましい、やるせない気持ちになります
心愛さんのご冥福をお祈りいたします
5巻は、里親の受け入れの話
保護された子供「佑都君」は両親がそれぞれ再婚し、両方の家庭にたらいまわしにされた上に、さらにどちらでも虐待を受けていた
そして、一時保護所で保護されたが、「佑都君」には「愛着障害(自分から助けを求める対象となる、特定の大人を持てていない症状)」があると判断される
反対賛成いろいろな意見が出たが、「里親委託」をすることになった
一件目、二件目の里親候補のところでは、「佑都君」は「試し行動(どこまですると怒られるかを見極めようとする行動)」をとり問題行動として断られた
三件目の「向田さん夫婦」は、根気よくつきあってくれて、向き合おうとしてくれた
「佑都君」は、わがままをやって少し注意されると、物を投げたり、暴れたり、壊したりする、終いには逃げ出してしまった
主人公の「健太」もかつては「里子」の経験を持ち、「佑都君」に過去の自分を重ね合わせて、「里親委託」を押していたが、ここにきて早計ではなかったと思う
結果的に「佑都君」が見つかったときに、旦那さんの方の「向田泰幸さん」が「ここが三人でこれからずっと暮らしていく家だろ!」「何千回だって何万回だって、迷惑かけたらいいだろ」という言葉が「佑都君」の心に届きました
5~6巻にまたがり、「健太」の先輩「塚地誠」が担当の話
かつて虐待を受け、児童養護施設で生活する中学生の「大輔」、「塚地」は母親と同居できるように働きかけ、やっと実現した矢先「健太」は「大輔」が万引きをしようとするところを目撃してしまった
後日、「大輔」の異変に気付いた「塚地」は、「健太」から事実を知る
「塚地」は「大輔」たち親子のために、哀しい山門芝居を打つことを決めた
「塚地」が悪者になって、親子を結束させることを誘導する、自分を「共通の敵」に仕立てることで、二人の本音を吐き出させることに成功した
後任を「健太」に依頼し、「大輔」も立ち直り母親との生活も安定し、志望校にも合格できた
「塚地」にとっては、嬉しくもあり、せつない別れの結末となった
6巻後半は、性的虐待の話
「健太」の知り合いの中学3年生の「涼介」の彼女「桃香」の母親は最近再婚して、いよいよ同居が始まった
同居当初から、継父は「桃香」にボディタッチ多め、母親は看護師で夜勤があるので、夜は二人きりが多い、継父は「一緒にお風呂に入ろう」「一緒に寝よう」と執拗に迫る
なんとか継父を避けていた「桃香」であったが、不安になるものの、母親に言えず
ついに、「桃香」の変化に「涼介」は気づき、「健太」に相談する
とんとん拍子で、一時保護にこぎつけそうだったが、継父の巧みな口車によって一時保護を阻止された
「健太」と「涼介」は、個別に心配になって夜に「桃香」の家に行ってみると、叫び声がする
二人は居間の窓を破って入り、裸で娘に迫っている継父を御用とする
後に初めから娘をねらっての結婚であったと白状する
当然母親は離婚を申し出て、「桃香」とやり直す決意をした
「ちいさいひと」は6巻が最終巻だけど、「新・ちいさいひと」に続いているようです
「相川健太」の闘いはつづく

