児童文学 No.022
しずかな日々
出版社:講談社
著者:椰月美智子
読了日 2019年1月14日
メモ&感想:
小学五年生の時を思い起こすことは、もうできないのですが
この小説は、あの頃の原風景を思わせるところがある
子どもの頃は大人のことも、世の中のこともよくわかっていなかったから、どこかぼんやりと思い。不安定で未発達な感覚で物事を見ていた
小説の中の主人公「枝田光揮」通称「えだいち」は、内気な少年
クラスで声をかけてくれた「押野」とはすぐに打ち解けて、3丁目の空き地で野球をすることになる
空き地には近所から約束しているわけでもなく集まった者たちで遊ぶことが普通で、「えだいち」も「押野」のおかげでなじんでいく、そんな最中、「えだいち」の母親に変化が現れる。それは転職して別の町で暮らすという。
結局、どうしても今の友達から離れたくないという「えだいち」に対して、祖父の家から通うということで母親とは離れることになる
はじめて自分に祖父がいることを知り、戸惑いもあったが、偶然にも祖父と「押野」が知り合いだったことがわかって、彼の気持ちは穏やかなものに前向きになっていく…
「押野」と「おじいさん」との出会いが「光揮」の人生のターニングポイントになる