原作は男性向けのPCアダルトゲーム。
PSvitaへの移植あり。
アニメは2014年放映されたもの。
今更ながら録画していたものを2日で全て見終わったので感想を。
原作未プレイ。
作業しながら見てたので、そこまでじっくりは見てないので、もしかしたら勘違いしてる部分があるかもしれない。
ネタバレあり。
・ストーリー
学園物のように見えてちょっと違う。
ミリタリー系かと言われるとそうでもない。
シリアスな所もあるが、ギャグ要素高し。
壮大なOP映像や曲、歌詞で期待が高すぎたのか、B級映画を見せられてる感じで個人的には微妙だった。
やりたいことは理解できるが、一部設定や展開にリアリティ欠けていて感情移入しにくい。
真面目な所でもギャグを挟み込んでくるのも残念。
果実は、天音の回想ストーリーが無駄に1番長く、バランス悪く感じた。
その内容も、部活の合宿帰りの途中で事故が起きて遭難し、救助がなく食料が尽きて最後人肉を食べる食べないの話になるのだが、ツッコミが追いつかない。
なんで救助が来ないのか、救助が来ないならなんで脱出を試みないのか、天才一姫はどうやって脱出ルートを見つけたのか、そもそもキャンプグッズ的な持ち物は本当に合宿だったのかw
他にも死体の調達とか、便器を頭でかち割るとか、色々と酷いw
なお、グリザイアで1番面白いのは迷宮〜楽園序盤の、主人公の生い立ちだと思う。
ここだけは師匠との絡みも含めて好き。
・キャラクター
主人公は昨今では珍しく、しっかりしていて強い。
変にボケてる時もあるけれど、基本は冷静にツッコミ入れるタイプで面白い。
そりゃ皆からモテて当然だ。
女の子は個性豊かで性格も良くて可愛い。
しかし、迷宮からの主人公の長い回想話ではほぼ出番なく、そのうえ楽園終盤では一姫に見せ場を取られてしまい、全体的に印象薄い。
せっかく果実で主人公に心の闇を救ってもらって、楽園では恩返しをするんだ、皆で主人公を救うぞ!という流れで、結局のところ一姫の言いなりに動くことになってしまったのが残念だった。
一姫については天才なんだね〜タナトスシステムワケワカメという感じで感情移入できなかった。
実は生きてました、という設定じゃない方が面白かったかも。
むしろタナトスに組み込まれて心が無くなった一姫をラスボスとするのはいかがだろう。
そして、グリザイアで一姫に並んで目立つ存在といえば師匠。
カッコよくて惚れる。
主人公が人生を捧げるとすら言った存在で、生きることを諦めかけた最後のクライマックスシーンでも師匠が心の支えになっていて、他のヒロインの勝ち目が無い状況だなあと苦笑した。
当然私もグリザイアの中で最も好きだ。
その次の推しは由美子。
個性的なキャラクターの中で比較的まともな方であるため、原作では影薄いみたいだが、アニメでは皆をまとめる立場としてそれなりに活躍している。
・音楽
とても良い。
ゲームもアニメもOPやED曲がとてもカッコイイ!
原作ではキャラルート毎にED曲が異なっていて、その曲をアニメでも使用しており、1回きりの放映でも専用ED映像をわざわざ作っていて気合いが入っている。
そもそもグリザイアシリーズを知ったきっかけは、動画サイトでアニメやゲームの曲を適当に探していて、曲に聞き惚れ、曲とマッチした映像に釘付けになったことだった。
元々Elements Gardenの派手な作曲、編曲が自分好みというのもある。
しかし、それだけではなく、ライター桑島氏の手掛ける作詞も神秘的な世界観を作り上げており、美しい詞を何作も書き上げていたのが作詞家ではなく、ライターだと知った時は驚いた。
Elements Gardenの曲と相性がとても良いと思うので、今後もこのペアでぜひ曲を作って欲しい…
・その他
原作知らなくても問題なし。
ゲームのアニメ化だと話が駆け足だったり、端折られすぎてて意味が分からないとか、原作ファン向けの内容なことが多い。
グリザイアはその点全く問題なかった。
むしろ原作は非常にボリュームあるらしく、アニメは綺麗にまとまってるのでは。
もしかしたらアニメで納得いかなかった部分も原作プレイすれば分かるのかもしれない…
あと、アダルトゲーム原作なだけあって、グロ・エロ表現は強めなので苦手な人は注意。
グリザイアシリーズが気になっている人には、原作未プレイでもアニメはオススメできる。
ただし、シリアスな雰囲気に期待すると大きなギャップがあるので、気軽にアニメを楽しみたい人に丁度良い。
何よりも音楽はとても良いので、ぜひOP等はYouTubeで見て欲しい。