ミュージカル「マイ・フェア・レディ 2022」観劇感想2  | タカラヅカ Dream World

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星組をメインに観劇しています。
朝夏まなとさん、七海ひろきさんがお気に入りです。

それでは、前回からの続きで他のキャストの感想です♪
 
ヒギンズ教授(別所哲也)
私は今回初めましてでしたが、別所さんがすごくお芝居が上手で驚きました、ヒギンズにぴったりです。
彼は客観的に見れば女性蔑視のイヤな人物ですが、ソフトな声にコミカルさ、頭脳明晰なのに時々まぬけ(笑)、そこかしこに笑える場面があって、イヤミなくどこか憎めないヒギンズ像を作られています。
 
そこが素晴らしかったんですよ!お願い
別所さんご本人のキャラクターによる所もあると思うのですが、知的でソフト・自分の感情に素直になれず不器用で子供みたいな所があるヒギンズ像。
彼に愛嬌があると切なさが感じられるんです。
戯曲と違ってミュージカル版ではハッピーエンドなので、これならイライザとの恋もさほど違和感がなくなる。
 
そして感動的だったのは、大使館での舞踏会が大成功に終わり、イライザと口論の末出て行ってしまったあと。
ヒギンズの母の屋敷にイライザが訪れ、そこにヒギンズもやって来てまたも口論になるシーン。
 
「やったぞ!すごい!完璧だ!」
イライザは、身につけた音声学で仕事をするとヒギンズに宣言したのを見て歌うナンバー、「You Did It」(でかしたぞ)
外見だけでなく中身も自立した、立派な人間になったイライザを見て大喜びするヒギンズ。
ここが、バーナード・ショーが理想としていた女性の在り方だったのだろうと。
 
彼が望んだ女性になったイライザですが、自我に目覚めたイライザは皮肉なことに別れを告げて去ってしまいます。
戯曲ではここで物語は終わりですが、ミュージカルではイライザはヒギンズの元に戻ってきます。
その過程が描かれていないのが残念ですが。
 
ミュージカルではナンバーがあって、ヒギンズの女性蔑視がややソフトな表現になっています。
それに、別所さんの愛嬌のあるヒギンズ像が説得力を持つようになっている。
素晴らしい役作りですね、別所さんはすごくヒギンズにハマっていましたニコニコ
 

 

フレディ(寺西拓人)
育ちのいい貴族のお坊ちゃんそのもので、しかも純粋な青年。
イライザを見る目がキラキラしていて、その笑顔がまぶしいくらいに輝いているんですよ星
この人なら、あまり人を疑ったりしないんだろうなと思える好青年でしたニコニコ 
 
 
ヒギンズの母(前田美波里)
歌が1曲もないのに、この方が舞台に登場するだけで、ミュージカルの豪華さ・華やかさがレベルアップする抜群の存在感と貫禄!キラキラ
はいドキドキ 美波里さまとお呼びしたくなりましたお願いラブラブ
イライザと同様、素晴らしくチャーミングですラブ
 
 
あとは、
ピッカリング大佐の相島一之さんも変わらず、本当に素晴らしくて!ラブ
知的で紳士で、時々ヒギンズとの会話が嚙み合わない(笑)のもいい感じ音譜で、おかしすぎ爆笑
 
ピアスさんの春風ひとみさんも落ち着き感がよくて。
イライザの父・ドゥーリトルの今井清隆さんも、非の打ち所がない完璧な歌唱に面白味もあるし。
 
 
もう、ベストキャストじゃないですか?ニコニコ
そう思えるくらい、役者さんの個性とお芝居の巧みさ・技量が見事にマッチしている稀有な舞台でした。
こんなに素晴らしい舞台を観劇できたことが、本当にしあわせです照れラブラブ 
 
階級間の差別や貧富の差、当時の社会の在り方、女性の自立、「人は扱われたようになる」というイライザの言葉が生きていて、原作の大きなテーマでもある大事なメッセージがよく伝わる舞台、これにはバーナード・ショーも満足でしょう。
 
日本語に合った新訳・演出方に変わって、よりわかりやすくテンポのよい作品になっています。
これを映像化しないなんて、なんて残念なこと!プンプン
公演は残りわずかですが、ぜひ多くの方に観ていただきたい作品です。
そして、いつかまた再演と言わず、定期的に上演されることを希望していますお願いキラキラ