≪黒い罠≫・オーソン・ウエルズ監督のフイルム・ノワール作品・ 四代スター共演 ・1958年度作 | 吐夢の映画日記と日々の雑感

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     ≪黒い罠≫

こんばんは。いつもご訪問ありがとうございます。
 

今夜は
 

四代大スターの共演、そしてアメリカのフイルムノワール作品としては
 

1958年という後期のモノを取り上げます。
 

アメリカのフイルムノワールの原点は≪マルタの鷹≫でしょう。
 

≪深夜の告白≫、≪三つ数えろ≫≪現金に身体を張れ≫と続き
 

≪サンセット大通り≫≪ガス燈≫も入るでしょう。
 

本作も、行動範囲の狭い閉塞感、悲壮感、艶のある白黒の画面、独特な長回しなど
 

はまる人ははまるでしょう。

まず、監督がオ-ソン・ウエルズでこれは共演のチャールトン・ヘストンの要望で
 

決まったもの。
 

アメリカ人で異様な形相の刑事にオーソン・ウエルズ、
 

メキシコ人の麻薬捜査官に扮するチャールトン・ヘストン
 

その妻でアメリカ人・・に
 

ヒッチコック監督の≪サイコ≫でお馴染のジャネット・リー

 


 

そして 酒場の妖艶な女性にマレーネ・デートリッヒ
 

四人のスターの役どころとしては
 

≪第三の男≫や、≪市民ケーン≫の異様で不気味なウエルズの巨体は
 

もっともっと大きくもっともっと不気味な悪徳刑事。


 

メキシコの麻薬捜査官ヘストンに敵意をむき出しにするウエルズ
 

≪サイコ≫でのジャネットが生き返ったような妻・・・


 

けだるい退廃的ムードをたっぷりと見せてくれるデートリッヒの
 

メーキャップは美しい。


欲と、利権とをめぐって誰が誰を陥れようとするのか
 

プロットとしては難解であるように見える。だからわたしも
 

二度続けて鑑賞。
 

ストーリー展開が分かりにいため当時は不評だったらしいが、
 

フランスのヌーベルバーグ派のトリュホーやゴダールたちが絶賛したことにより
 

アメリカでもそのすごさが見直され、今ではカルト作品として
 

ノワールの名作と位置づけられているようだ。

あらすじ
 

アメリカとメキシコの国境地帯にある田舎町のロス・ロブレス。
 

新婚旅行の途中にそこを訪れたメキシコ人麻薬捜査官の
 

ラモン・ミゲル・ヴァルガス(ヘストン)とその妻スーザン(ジャネット・リー)。
 

そこで地元の有権者リネカー(ジョアンナ・ムーア)の車が
 

突然、爆発する現場を目撃してしまう。
 

すぐに捜査を開始するヴァルガスだったが、
 

アメリカ側の捜査責任者で凄腕の刑事のクライラン(オーソン・ウェルズ)に
 

敵意を向けられてしまう。




事件は進展し被害者の娘サーシャとその恋人サンチェスを疑い始めた
 

クライランであったが、
 

その証拠を捏造したとして再びヴァルガスと激しい口論となる。
 

彼と同じようにヴァルガスをよく思わないギャングの
 

グランディ(エイキム・タミロフ)はクライラインと共謀し彼を陥れようと
 

手を結ぶ。

このギャングとその子分たちによってスーザンは誘拐監禁され・・・・・
 

もどかしくもあり、  ヴアルガスの捜査は空回りし、悪徳刑事のクライランに
 

振り回され・・・クライランに殺されかけ、妻は麻薬常習者と殺人犯に
 

仕立て上げられ、クライマックスを迎える。

 

 

 

 




老練刑事がクライランのしっぽを掴み、ヴアルガスと共に
 

クライランを追い詰め、そしてついに部下の銃弾に倒れるクライラン。

しかし、結局クライアランの推理捜査は初めの直感が当たっていて
 

間違っていなかったというオチ。

ストーリー展開を掴むには一時も画面から目を離せない。

 

重苦しいけれど張り詰めた感触がいい・

ノワール作品独特のアングラ感を見事に表現した映像技術の高さを
 

楽しみましょう.

 

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