《女優志願》・スーザン.ストラバーグ主演米 1958年度作品 g2w8nq | 吐夢の映画日記と日々の雑感

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こんばんは。
今夜はわたしの
とても好きな作品で

《女優志願》
1958年度作品を取り上げます。

1954年作
ジョシュア.ローガン監督の

≪ピクニック≫で
ヒロイン、キム.ノヴアクの
眼鏡を掛けた生意気な妹を演じた、
スーザン.ストラバーグ・

そして≪十ニ人の怒れる男≫ヘンリー.フオンダ
そして、≪サウンド.オブ.ミュージック≫でトラップ大佐を
演じたクリストフアー.プラマー、

いずれもわたしの大好きな俳優さんたち、
その3人が共演という私にとってはよだれの出る
キャステイングの作品
《女優志願》

しかも監督は≪十二人の怒れる男≫のシドニー.ルメットである.

この作品の前の年に製作された傑作である。

ただ、1933年に、
最初のオスカーを手中にしたキャサリン.ヘップバーンの主演で


製作された《勝利の朝》のリメイクです。
  



本作は1958年の作品であるから、
 

もちろん大人になって名画座でリバイバル上映で鑑賞した。

多分、サウンド.オブ.ミュージック鑑賞の後、
 

クリフトフアー.プラマーを知ってからが、きっかけで、そんなに期待をしてみたわけではなかったように
記憶する。

だが、それだけではなく、見終わった後の満足感は
 

充分であった。

スーザン.ストラバーグはピクニック以来
 

わずか3年の間に、知的な感じはそのままに
 

女性としてすっかり魅力的に成長していた。
 

ルメットはこれも舞台劇独特の緻密な監修で
 

おとなの恋を繊細ニ描き、ストラバーグを通じて
 

舞台に生きようとする人間のひたむきな心を謳いあげた。

ストーリー

バーモントの田舎から出てきたエバ(スーザン)は
ブロードウエーの舞台に立ちたい一心から
演劇プロデューサーのルイス(フオンダ)の事務所を訪れた。

新作公演を前に忙しい著名なルイス・はとりあってはくれなかったが、彼女はその事務所でねばったすえ、老舞台俳優ロバート・ヘッジス(ハーバート・マーシャル)と新進劇作家ジョー・シェリダン(クリストファー・プラマー)と知りあうことができた。
シェリダンのとりなしで端役の採用テストを受ける機会を得た。
しかしテストがうまくゆかず
彼女は姿を消した。
ジョーは自分の新作がイーストン提供により、人気女優リタ・ヴァノン(ジョン・グリーンウッド)主演で幕をあけた初日、
劇場の前で再びエヴァに会った。
紐育タイムスの初版の劇評が好評なのを喜んだ彼は、彼女をイーストンのアパートでの初日終了打ち上げのパーティに連れて行った。
シャンパンを飲んだエヴァは、ご機嫌で、
「ロメオとジュリエット」のバルコニーの場の1節を満座の中で演じた。
老優ヘッジスが即興でロメオを演じてくれ、エヴァは拍手喝采を浴びた。

ルイスは田舎娘に冷淡だったが、劇作家のジョーは
彼女に小さな役を世話した。

ジョーはエバに魅かれた.

ルイスもこの田舎娘の意外な才能に魅かれ、エバを抱いてしまった。

やがてルイスは厳しいこの演劇の世界にこの娘を
放つのはやるせなく
ジョーに金を渡して
エバを故郷に帰してやってくれと頼む。

エバを愛してしまったジョーは失恋の痛手から、
新作に取り組み熱中した。

その主役にエバを充てたのは他ならぬルイスであった.

舞台は大成功を収め、ジョーとエバは永遠の愛を誓った。

≪イブ゙の総て≫のヒロインのように
演劇界の裏側や頂点にのし上がる為に
汚い手を使ってのし上がっていくすさまじさと
比べて
本作の
女優志願の田舎娘は、
本当にただお芝居が好き、芝居をやりたい!という願望だけだ.

そして本当にお芝居を愛しているという
そのヒロインの熱情が伝わってくるスーザンの熱演が光り、
彼女の代表作ともなった。

広いおでこは聡明さを表わし、そのセリフは本人そのものが
演技をしっかりとした証しの素晴らしい発声である。

こういう聡明という言葉がぴったりのタイプの女性が
日本でも昔はいたが
最近めっきり見なくなった.
クリストフアー.プラマーはトラップ大佐の硬派の役も
素敵だったけど、
この映画のソフトムードも素敵です。

この映画の素敵さは
何と言っても

ブロードウェイや、グリニッジ.ヴィレッジ界隈の風物の描写がとてもすばらしいこと。

フレームに収まった構図もすばらしい。

舞台初日の夜なんぞ
私までお芝居の仲間になったようないい気分です。

地味であるが見終わった後の充実度満点のこの作品。
機会があれば是非ご覧あれ!

ルメット監督の作品で、他には
ポール.ニューマン主演の
《評決》が好きです。
またの機会にぜひ
取り上げたいですね。 

制作  米  
1958年度作品

監督  
シドニー.ルメット

出演  
スーザン.ストラバーグ

ヘンリー.フオンダ

クリストフアー.プラマー