愛知県半田市にある、新美南吉記念館に行ってきました
半田市は新美南吉の故郷です。
記念館は、南吉の年譜や資料、作品などが展示されていてとても充実した内容でした。
近くには矢勝川が流れており、そこの堤には「ごんぎつね」の物語をイメージさせるため、ボランティアの手によって彼岸花が植えられています。
満開になると1.5㎞の長さを300万本の彼岸花が咲き誇るようです。
私が行った時は、まだ少ししか咲いていませんでしたが、今週辺りから見頃を迎えると言われています。
「ごんぎつね」の物語・・
ごんは、誰の葬式なんだろうと、六地蔵さんのかげにかくれていました。
(記念館敷地内に再現された六地蔵さん。ごんも隠れています。)
「いいお天気で、遠く向こうには、お城の屋根がわらが光っています。墓地には、彼岸花が、赤いきれのように咲き続いていました。・・」
-「ごんぎつね」の一文-
(記念館内模型)
彼岸花が咲いている矢勝川堤を歩くと、このシーンを思い出します。
その堤から半田口駅に向かって歩くと、途中に南吉の生家があります。
南吉の生い立ちは淋しいもので、4歳で実母が亡くなり、6歳の時に父が義母を迎え、8歳で養子に出されました。
なので、生家と養家がありますが、私は生家に寄ってきました。
また、「手袋を買いに」も、多くの人に愛されています
「坊、間違へて本当のお手々出しちゃったの、でも、帽子屋さん、こんないい暖かい手袋くれたもの」
「手袋を買いに」の一文
(記念館内模型)
「手袋を買いに」では、お母さんと子狐の親子の愛がひしひしと伝わってきます。
南吉は、実の母親が早くに亡くなり、物語上のお母さんの愛情は、南吉の願望でもあったのでしょうか。
私は2種の絵本があります。
「黒井健」さんの絵は、とても繊細で親子の狐が今にも語りかけてくるようです。
絵で感情も表されていて、見ているだけで胸が痛くなります。
また、「わかやまけん」さんの絵は、子狐の子どもらしさが表れていて、とても可愛いです。
2つタイプが違いますが、大好きです。
今回記念館に行き、新美南吉にすこーしだけ近づけたような気がします。
そして、町全体が南吉を応援し温かく包んでました。
「ごんの秋祭り」は今年3年ぶりに開催されます。
(20日~10月4日まで)
今度は、彼岸花が満開の頃行けたらいいなぁ。
綺麗なんでしょうね。
それではまた~