今月の小学校の読み聞かせは、コロナの感染者が増えてきたということで、
対面での読み聞かせではなく、校内放送でやろうという話がありました。
しかし、実際にはいつもの対面での読み聞かせとなったのですが。
校内放送の予定で選書していた時、迷った本があります。
大好きな本
「おおきな木」
#シェル・シルヴァスタイン 作
・・・・・
少年と木は仲良しでした。
よく、木に登ったり、木にぶら下がったり、りんごをとって遊んだり。
しかし、少年が少し大人になると、遊びに行かなくなります。
ある日、少年は木に会いにいき、お金が欲しいと言います。
木は、「お金はないけど、私の木のりんごをとってお金に換えなさい」と。
家が欲しい言われれば、「枝を切って家を建てなさい」と。
木は少年の為に実を削ります。。
木はそれで嬉しかったのですが・・
これを読んで、母の深い愛、切なくも、悲しくも、共感したり・・・
いろいろな感情が湧き出てきます
実は、この本、2人の翻訳者によって訳されています。
私が持っているのは、村上春樹氏の本ですが、本田錦一郎氏によって、当初は訳されていました。
しかし、この2冊、比べてみると異なるところがいくつかあります。
本田錦一郎氏の本は、全てひらがなで書かれています。
なので、小さい子が一人読みもできるように。
また、話に少年がでてきますが、村上氏は、少年が老人になっても「少年」と言っています。
これは、ちょっと違和感がありました。
そして、訳されている部分にも大きな違いがあります。
例えばこの部分
↓
And the tree was happy…
but no really.
本田錦一郎氏 訳
「それで きは しあわせに…
だけど それは ほんとうかな」
村上春樹氏 訳
「それで木は幸せに…
なんて、なれませんよね」
翻訳によって、受け取り方が変わってきますね。
原文も幸せを否定していますが、私は、木は幸せだったと思いたいです。
沢山の方に愛されている本。
大人向きの本ですね。
なので、校内放送でこの本は小学生には、ちょっと難しいかなと思い候補からは外しました
もし、そのまま校内放送でしたら昔話を読むつもりでした。
・・・・・
結局、対面での読み聞かせになりましたが、
可愛い1年生に
読んだ絵本は
「このほんよんでくれ!」
クレヨンハウス
ベネディクト・カルボネリ/文
ミカエル・ドゥリュリュー/絵
ほむらひろし/訳
・・・・・・
とってもほのぼのとした話
絵も可愛くて、大好きな絵本です。
みんな集中して聞いてくれました。
1年生は気兼ねなく話しかけてくれて、ホント可愛いです。
今年度の読み聞かせは、この日が最後。
来年度は、どんな出会いがあるか楽しみです