宮沢賢治「よだかの星」のお話はご存知ですか?
これは、殺生に罪悪感を感じて菜食主義となった宮沢賢治の思いが強く反映されている作品と言われています。
この作品では、いじめや自分の存在の意味、食物連鎖などたくさんのテーマが盛り込まれ、深く考えさせられます。
よだかは見た目が醜く、まわりの鳥たちに嫌われていました。特に「たか」という名がついているので、鷹からは自分の名前を使うのをやめないと殺すと脅されます。
怯えたよだかは、燃え尽きてもいいという覚悟で太陽へと向かって飛び立って行きますが…
自分もまた虫を殺しているのだということに気づき絶望感を抱きます。
賢治にとっては、生き物はみな兄弟であり、全て人間と対等な生命と考えていました。
その対等な生命の真相を語るのに詩や童話こそが、命の重さを語るのにふさわしい方法だったのかもしれません。
天文学にも詳しかった宮沢賢治は、星や宇宙が出てくる作品が多くありますが、この「よだかの星」もそうです。
賢治は「よだかの星」のように、宇宙のなかの小さな星となって今も輝いているのかもしれません。
この「よだかの星」のお話
以前、ギター&フルートと共に朗読した作品がYouTubeにアップされました。
朗読・飯干大嵩,中田真由美
ギター・石貫慎太郎,朝倉功次
フルート・小関早苗
作曲・石貫慎太郎
絵・中山尚子
ご視聴いただけましたら幸いです。