テレビを見ていた7歳長男が、突然叫んだ。




「この人、見たことあるー!」




……え?


どの人?



一気に気を取られて、


思わずテレビを見る。




そこに映っていたのは──


選挙結果番組に一瞬だけ出た


「高市さん」だった。









【👦👧大人が流している言葉を、子どもは全部拾う】



ドラえもんを消して、


選挙結果番組を「ラジオ感覚」で流していました。






「◯◯さんが、当選確実」


「□□さんは、非常に厳しい戦いでした」




正直、大人も、


ちゃんと聞いているようで、聞いてない。




でも、


子どもは違った。




5歳長女が、真顔で聞いてくる。




「パパも落選したの?」




……え?


なんで?





7歳長男も続く。



「じゃあママは?」




え、私も?


いつの間に立候補したの、私。








👨家族全員、出馬していることになっていた】



さらに話題が地域に移ると、


じいじとばあばの住む場所の話題に。




すると、




「じいじとばあばは落ちたの?」


「△△ちゃん(おじ)と◎◎っちーは当選?」




もう、


家族総選挙状態。


誰ひとり、立候補してないのに。





パパもママも、


じいじもばあばも、


おじさんたちも。




誰一人、


出馬なんかしていない。




それでも子どもたちの中では、


全員が"候補者"だった。




可愛すぎて、


笑うしかなかった。







👧「当選ってなに?」で、すべてひっくり返された】



極めつけは、5歳長女。





「とうせんって、なに?」




 

……あ。


そうか。


そこからだった。




当選なんて、


大人だってちゃんと説明できるか怪しい言葉だ。




「たくさんの人の中から、選ばれるってことだよ」





そう伝えると、


今度は長男が目を輝かせて聞いてきた。




「じゃあ、じいじたちは当選したの?」




いや、


だから、してない。




出馬してないし、


政治の経験もないし、


ただの一般人だ。








【👦つまらなくなった瞬間、子どもは静かに去る】



そんな会話をしているうちに、


寝る時間が来た。




結局、


選挙結果らしい結果はわからないまま。








寝室に向かおうとして、


ふと気づく。




……長男がいない。




部屋を覗くと、


布団でコロン。




もう夢の中。




さっきまで、


「この人知ってる!」って


あんなに食いついてたのに。




どうやら話がつまらなくなった瞬間、


静かにフェードアウトして先に寝ていたらしい。




その判断力、見習いたい。







【つまらなくても、世界はちゃんと進んでいく】


結局この夜、


私は選挙の詳しい結果を知らなかった。




でも、


7歳と5歳は



・知らない言葉を聞いて

・勝手に想像して

・勘違いして


そして7歳は


・途中で飽きて

・先に寝た




それでも世界は、


何事もなかったかのように進んでいく。




総理大臣という言葉すら知らなかった長男に、


私は最後にこう言った。




「高市さんの顔、覚えときなね!」




意味は分からなくていい。




きっといつか、


「あのとき、こんなこと言ってたな」って


私のほうが先に思い出す気がしている。