「……ぐすんっ…ぐすんっ…」
……ちょっと待って。
その瞬間、部屋の空気が変わった。
顔を上げた長男、完全に涙目。
──そこまで悔しかったの?
【🖊️たった一つの「×」】
いつもの公文の宿題。
算数は、やっぱり少し難しい。
それでも長男は
「簡単!」「らくしょー!」
なんて言いながら進めていく。
(その自信、どこから来るの)
でも。
見つけてしまった。
間違い、いくつか。
そっと、問題番号に「×」。
その瞬間──
「あぁー…」
「えー、またー?!」
いや、またって何。
そんなに外してたっけ?
違うものは違うのよ。
【⚡️崩れた】
長男は、とにかく全部正解したい。
"直せばいい"じゃダメ。
"最初から全部合ってる"がいい。
分かる。
その気持ち、すごく分かる。
……でも。
「あぁ、もう!」
そう言ったあと
下を向いて
「……ぐすんっ…ぐすんっ…」
──あ、ダメだ。
完全に崩れた。
【👦「大丈夫」が届かない】
「そんな泣かなくてもいいじゃん」
「凡ミスだよ、大丈夫」
声をかけても
全然、届いてない。
ただ悔しくて
ただ受け入れられなくて
小さく肩を震わせてる。
……あぁ。
これだ。
【👩これ、昔の私だ】
一瞬で、思い出した。
小1の時の自分。
学校の算数のプリントで×がつくと
悔しくて、悔しくて。
何も言わないくせに
顔には全部出てた。
懇談会で先生に
「きっちりしているタイプですね」
って言われてたあの感じ。
──そっくりだ。
笑えないくらい。
……あぁ。
親子だな。
【👧そして、もう一人は】
その横で。
5歳長女。
まさかの、通常運転。
同じ様にチェックして
一つだけ「×」。
内心、ちょっと身構える…。
(頼むー!こっちは平和でいてくれ)
すると──
「わかった〜、直すね〜」
……おぉ。
こっちは、びくともしてない。
この差、なに。
同じ育て方してるはずなんだけど。
【👀油断してると、やられる】
子どもって
ほんとに油断できない。
さっきまで普通だったのに
一瞬で、感情ごとぶつけてくる。
しかも、ど真ん中に。
ちゃんと、刺さるやつ。
準備なんてさせてくれない。
【👩結局いちばん刺さったのは】
悔しくて泣く長男も
あっさり受け入れる長女も
どっちも、その子らしさ。
分かってる。
分かってるんだけど──
思ってたより、ずっと重かった。
あの「ぐすんっ」が。
……で、結局。
一番やられたの、私でした。