酸素カプセルに入ってから跳馬に乗りリボンマイクを直す日記 -4ページ目

RCA77DX 44BX 東芝ベロなどリボンマイクの修理

ちゃんと宣伝しておかないと長年やってるのにできる人いないと思われ

ちゃうから一応書いとくね。

 

もうかれこれ20年以上この手のマイクの修理やってます。

張り替えも含め。ちゃんと渡米してRCAのエンジニアにノウハウや

正規のレベルなど師事しましたよ。

リボン作成の治具は自作になりましたが。

 

テンションコントロールの定数も決まっていて、

やはりこの正規の音を知らないとダメですね。

 

現行メーカーの修理もちゃんと工場にいって修行してしました。

 

さて、今日は東芝のGベロのリボン張り替え。

 

無残にもすっ飛んでます。これはファンタム電源かけた典型的パターン。

破裂するように飛ぶんだよね。

 

 

で綺麗に剥がす。これ、綺麗に剥がすのも結構な技術要ります。

剥がれたように見えても実際には薄い破片が残っていて、これが後々

ジャマをする。なので完璧に剥がさないとダメ。

 

リボンモーターのエッジ部分には大抵磁性ゴミがバンバン付いてるから、

それも全てクリーンにしないとダメ。これもコツがいる。

簡単そうに見えて、結構ですよ。
   

なにがどうダメなのかは経験値でしか体得出来ないので、

写真で見せると簡単見えます。
 

 

 

で、お次はリボンの作成。これも非常に熟練しないと出来ない。

まぁ、薄いアルミ箔をカットするだけといえばそうだけど、

やってみると相当難しいことがわかる。まず、サイズね。

あと切断面。ある一定のスピードと圧力で切らないとグズグズになって

しまい、見た目には綺麗に切れていても拡大してみるとグズグズだった

りする。ちゃんと切るにはちゃんとした治具が必要なので、それをちゃん

作ります。マイクロメーターも搭載しないと正確に切れませんよ。
 

 

ちゃんとこういう機械があります。ヒダをつける機械ですが、ちゃんと

圧力をモニターします。でないと薄い箔だから偏って伸びちゃうからね。

テキトーでも音は出るけど、正規の音はねぇ...

 

 

 

そのあと綺麗にしたモーター部分に貼ります。これね、簡単に書いてる

けど、一番難しいっす。なにしろ左右の隙間はミクロン単位だし、歪み

あると音に変なピーク乗るし、息なんかしようものなら伸びるし、切れ

るし。そしてテンションですがどうやって決めるのか?

 

耳で聞いてやるのはもちろんその耳に自信があれば問題ないけど、

実は周波数特性からちゃんと実測でテンション決まってるのです。

RCAのお爺さんテックにちゃんとデフォのデータ教わったけどこれを

知っているのと知らないのでは雲泥の差。

一度覚えればその後は耳で補正でもなんとかなるけどね。

しかもその実測はリボンのエージングも兼ねているのです。

 

RCA77DXならいくつ、RCA44BXならいくつ、

そういう感じで各マイクごとに固有の周波数があります。

 

一番難しいのはCOLES4038。これは鬼難しい。かつて乃木坂にあった

スタジオの会社のものを直した時にペアのうちの一本を貼り直して、特性を合わせてくれと注文。

 

あのね、新品リボンと適当にこなれたものが同じになるわけないでしょ!

と思いつつ、じゃできるとこまでやったろうじゃんか!と闘志メラメラ。

 

納品後にちゃんとスペアナで特性とったらしく、報告されました(苦笑)

 

『素晴らしいです!ほぼ合ってます!』

 

気合い入れたからね。

 

RCAはリボンの厚みが1.8μmだけどCOLESはなんと! 

 

0.6μm!!!!

 

ガイドカバー外した時の静電気ですっ飛ぶ薄さです。狂気ですね。

これ、リボンの概念を超える薄さ。だからあの音なんだろうな。

ま、横道それた。で、貼りましたとさ。

 

 

 

おお!綺麗です。自分で言うのもなんだけど、一発でOK決めた。

 

ここでモタモタするとリボンがどんどん痛むのでダメなんですよ。

 

 

はい!終了!高域特性もバッチリで、低域もきちんと出てる。

SHUREのSM58と比べると1目盛半くらいゲインが小さいけど、

まぁ、そんなもんです。経年劣化で磁力も落ちているわりには優秀

ですよ。ちゃんとレコーディングでガチで使えるレベルに直しました。

 

音出るだけじゃだめなんだよね。当たり前だけど。

  

おおっぴらに宣伝はしませんが、どうしても困っていて相談したい場合は

コメント欄に自己紹介兼ねて書いて下さい。

 

承認制なので個人情報あってもイキナリはアップしませんからご安心を。

あまり妙なこだわりのある人やコミニュケーションの難しい方はちょっと

苦手なのでご遠慮ください。

 

プロのレコーディングスタジオ関係のリボンマイクの修理はほとんど

網羅してるつもりだったんだけど...

  

慢心せずに精進します!

 

ではまた来週(じゃないかもしれないけど、言ってみた爆)

 

 

今、舵を切る時が来た。

進む先に夢と希望を抱いて作り続けた機械なりシステムは良い音がするのだと思う。それがデジタルでもアナログでも。そこに経済や利便性などの余計な要素を少しでも盛り込んだものは、混ぜ物がバレるワインや安い食材のようにどこか不自然な味(音)がするのだと思う。
 
会社は社員に給料を払うために儲けなければならない。だから利便性も大事だろう。
 
俺はそろそろこのジレンマから飛び立とうと思う。人生残りの稼働時間を考えても今舵を切らなければやりたい事をなにひとつ成し遂げずに消えてしまう。
 
数年前からもうすでに仕事としての音楽からは離脱している。音に関わる仕事をする身としては機材の技術については求められるものを提供していくつもり。
 
音楽でお金を貰う事を覚える前に感じていたあの純粋な高揚感をもう一度燃やそうと思う。やっとそれが出来そうな気がして来た。今の自分なら欲しい音を得るためにどうすれば良いのか分かる(出来るかどうかは別として)。
 
振り切った愛を貫けるかどうか、それだけだ。自分の憧れた音に近づくために40年以上も追求した結果、マイクもプリアンプも楽器も作れる所まで辿り着いた。大事な仲間と一緒にレコードもカッティング出来る様になる。自分が消えるまでに思い描いた音を作ることが出来そうだ。
 
長い休みは終わる。あとは駆け抜けるだけだ。若い頃のようにがむしゃらに走る体力はない。だから遅くても確実に、間違いなく、手を抜く事なく進む。近道はないのだと。
 
自分が美味いものを食べたいから作る、それが俺の料理。それを他人が評価してくれる。音楽もそう。自分が聞きたい音楽を作る。それを作るために働く。売るために作るんじゃない、自分が聞きたいから作る、もう一度、あの日に戻るために。
 
味、匂い、音、どれも究極にタイムスリップ出来る要素だ。
 
チキンラーメンの父は俺の歳になってからインスタントラーメンを独自開発、還暦過ぎてからカップヌードル発明。勇気が出る話だね。

検査、そして手術

だんだんね、歳重ねると身体も老化して劣化して不具合が起きてくるもんです。
 
で、後回しにしてるとロクな事はないのでそろそろ検査はしようかと思っていた今日この頃。
 
多少の自覚もあったのでさてさてと思いかかりつけの先生に相談した。

そしたらすぐに予約を取ってくれた。その先生の病院では出来ないから健診センター

の予約を入れてくれたわけだ。最初はお盆中はないからね!と言ってたけど

俺が心配性なのを知ってお盆中に予約ゲット。ううむ、有り難いが....急過ぎる(苦笑)。



そして1週間経って今日はお盆なのに内視鏡検査。
 
まぁ、その後時間かかって帰宅。腹が鈍痛でグッタリ。頭も痛い。多分点滴が合わなかったと思われる。
結構2週間くらいダメダメ事項が多いのでそういう意味では今回早くやって良かったな。
結局手術もしたのでそれなりに体力的には負担があったのだ。
 
これで暫しは気にせずに済む。
しかし、お腹の中身が全部出てるにも関わらず、腹が出っ張ってるのは内蔵脂肪という事なのか?
今まではレントゲンで先生が『これね、ぜんぶウ○○ですよ〜』って言ってたんだが、
検査の為中身は特殊下剤で全部出し切っているわけで、つまり今日はそのウ○○がゼロの状態で
検査しているわけだから、腹が張っているのはウ○○のせいではないわけだ。
胃と横字結腸が重なっているので、食べ過ぎは腸が痛くなるし、俺がいつも腹が痛いと思っているのは
横字結腸だという事も分かった。
 
さぁ、なんとかしてこの結腸周りの脂肪を取らないと本当に困る....
 
今日はもうキッツイな....寝るよ。