法科大学院入試適性試験2016、4問全保有バス買い換え(A)とPR車としての導入(B) | Ted Conder Japan report

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B案を選択する。理由を以下に示す。

(1)A案とB案を比較する。A案の全保有バス買い換の問題点。

1)補助金:A案で補助金を得る場合、1年以内に全部をバイオマス燃料バスに転換しなければならない。この場合バスの半分程度は2年から3年は前倒しで更新するという負担を生じる。

2)燃料費:バイオマス燃料の価格は将来高くなる可能性がある。

3)燃料補給所:自前で路線上に燃料補給所を建設しなければならない。

4)整備要員:A案では、特別な技能を持った整備要員を確保する必要がある。

5)専用レッカー車:運行中に故障が無いとは言い切れない。A案の営業車としてバイオマス燃料バスを導入する場合には、万一の故障や燃料切れに備えて、バイオマス燃料バス専用のレッカー車を準備する必要がある。

 以上のように、A案では、負担が重過ぎること、バイオマス燃料の価格を含め、将来が不透明であること、今でなければならない理由は特にない事、将来が明らかになった時点で、有利であれば、その時点で導入を再検討できること、を考えに入れ、B案を選択した。

 尚、A案にはX国世論は地球温暖化防止という環境問題はセンシティブで、その面から政府の脱化石燃料政策を支持するという背景があると考えられる。政府による世論調査では、バイオマス燃料自動車を積極的に導入する企業に対して好意的反応が多い。

 しかし、B案におけるPR車としての導入により、環境への配慮はアピールすることが可能であり、この点でもB案がA案に劣ることはない。

(2)結論

B案を選択する。                   以上