少女は
家が貧しくて
朝早くおきて
はたらいたので
ほっぺたにシモヤケができた
少女が一人の少年を愛したとき
シモヤケのことを
恥ずかしく思ったが
少年は大声でいった
『ぼくはきみが好きだ
特に君のほっぺたの
シモヤケが好きだ』


『幸福の歌』やなせたかし