「母親には頭があがりません。」
そんな男性は多いはず(笑)
いろいろ迷惑をかけて、失望させて、泣かしてしまったこともあったり。
息子は全部覚えてますよ。
その傷の分だけ、申し訳ない気持ちでいっぱい。タイミング見て償いたい。謝りたい。ありがとうって言いたい。感謝してますって言いたい。
……だけど、照れから、またまったく逆のことをしてしまったり。
まるで、好きな女の子のスカートをめくったりいじめてしまうみたいに(笑)
唯一は、一度も誕生日と母の日のプレゼントは欠かしたことがないくらいかな。棒読みで"おめでとう"って(^^;
歌い手は、さらに迷惑かけてきた人がいっぱいいそうな気がする(笑)
でもいいな、"歌"という手段を使って、感謝の気持ちを伝えたり、懺悔したり。
聴いてる人まで感動させて、なんかズルい。
そんな歌、いっぱい用意しました。
さて、「大人のJ-popカレンダー 5月」
今月がラストになります。本当のラストは次回。だから今回はラス2ですね。監修は音楽評論家の田家秀樹さん。
テーマはまさに今日。「母の歌」
今回知らない歌が多かったけど、さすが良い曲が多かったなぁ。
CD① / 「母の歌」
1、「母に捧げるバラード」/ 海援隊
2、「おかえり」/ 絢香
3、「遠い母への子守唄」/ 小柳ルミ子
4、「お母さんの詩」/ 伊禮俊一
5、「秋桜」/ 夏川りみ
6、「おかあさんの手」/ 西岡たかし
7、「木戸をあけて〜家出する少年がその母親に捧げる歌〜」/ 小椋佳
8、「ありがとう」/ 大橋卓弥
9、「MOTHER」/ SEAMO
10、「アンマー」/ かりゆし58
11、「バイバイ子守唄」/ 桃井かおり
12、「九月朝、母を想い」/ 萩原健一
13、「無縁坂」/ グレープ
14、「純情」/ 玉置浩二
15、「未来へ」/ Kiroro
1、「母に捧げるバラード」/ 海援隊
同じ九州人として小さな頃、こんな歌ありかよ!と爆笑しました。方言を歌詞にするなんて(笑) 斬新でしたよね。楽しませつつホロリとさせる、武田鉄矢の凄さがもう溢れでていた初期の大名作だと思います。73年リリース。
2、「おかえり」/ 絢香
私は一人暮らしが長いのですが、「おかえり」の声は、実家に帰った時だけなんですよね。
帰った時は豪華な食事を用意してくれることもあるけど、翌日当たり前のように出される味噌汁の方が嬉しくてホッとするのと同じような言葉です、「おかえり」は。2008年リリース。
絢香が自分の転機を見つめ直すために実家に帰った時の心境をそんな言葉に託したそうです。
3、「遠い母への子守唄」/ 小柳ルミ子
幼少の時から宝塚のスターにするため何種類ものお稽古事をさせ、彼女に最も影響を与えていたのが母親だったそうです。2006年に86才でなくなられた。それだけに喪失感は大きく深いものだった。2011年リリース。作曲は彼女の育ての親だった平尾昌晃。
4、「お母さんの詩」/ 伊禮俊一
(解説抜粋)その人にとって、最初の音楽的体験となるのが母親が歌う子守唄ではないだろうか(なるほど)。有名な子守唄とは限らない。時にはどこにも売ってない、その母親の即興だったりもするだろう(笑)。伊禮俊一は82年生まれ、沖縄県伊是名島出身のシンガーソングライター。琉球王国の末裔という。年配になるほどに三線を弾く人が増える音楽の島ならではの感謝の歌。2012年アルバム「風の彼方」収録。
5、「秋桜」/ 夏川りみ
77年リリースの山口百恵のシングル。嫁入り前の娘が母親の人生を思うという設定。この時まだ18才だったそうで、今のAKBとかの同年齢とはえらく雰囲気違いますよね。この前のシングルが阿木耀子と宇崎竜童の「イミテーションゴールド」で、この曲はさだまさしという振り幅(笑)。で、きっちり歌いこなす流石は歌姫。
6、「おかあさんの手」/ 西岡たかし
「秋桜」は母親の人生を男性が書いて女性が歌ったが、こちらは女性が書いて男性が歌っている。作詞はイルカ。男性は母になった時の心境はわからないけれど、そんな気にさせてくれる歌です。77年芸術祭参加アルバム「子供達に贈る愛の詩」の中の曲。
7、「木戸をあけて〜家出する少年がその母親に捧げる歌〜」/ 小椋佳
"家を出る"ことは大人になる一歩だけど、地方在住者には進学や就職で機会はあっても、実家暮らしにはないですよね。極端には"家出"になっちゃうのかな。72年アルバム「彷徨」の中の曲。小椋佳は東大生だった時に詩人、寺山修司主宰劇団「天井桟敷」の門を叩いているそうで、その寺山の名著に「家出のすすめ」があり、何か影響を受けたのだろう。しかも、音楽デビューは寺山脚本の映画「初恋地獄編」の挿入歌だったそうだ。
8、「ありがとう」/ 大橋卓弥
(解説抜粋)母親のありがたさ、故郷のかけがえのなさは、若い頃には気付かない。むしろ疎ましく、そこから離れることばかり考えている。家出はもとより、親元を出ていく時に、どんな気持ちで見送ったかなどは到底考えも及ばない。スキマスイッチの大橋卓弥結婚した翌年、30才の2008年3月リリース。音楽やると親の反対を押しきって上京した頃を振り返る歌。親を泣かせたことがある人間には染みる。
9、「MOTHER」/ SEAMO
男であれば、母親を泣かせてしまったこと、あるんじゃないかなぁ。音楽やっている人なんかなおさら多いような(笑)。その事実は、いつまでも傷として心に残っています。。そのことがどういうことだったか分かった時に、こうした歌が生まれるような。名古屋のクラブシーンのパイオニア、SEAMO2008年リリース。最大のヒットになったらしい。男が聴くと、胸がキリキリ痛みますよ。
10、「アンマー」/ かりゆし58
(解説抜粋)親の気持ちは自分が親になった時に分かる。それが女の子ならなおさらだろう。"不良"と呼ばれたことのある男の子の母親に対しての"懺悔の歌"の決定打ともいえるのがこの曲。アンマーというのは沖縄の言葉で母親のこと。かりゆし58は2005年に結成された沖縄在住の4人組ロックバンド。58は国道58号線。"かりゆし"は"祝い事"。2006年発売のデビューシングル。恥ずかしながら初めて聴いた時泣きそうになった曲だ。…私も車で聴いた時泣きそうになりました(^^;
11、「バイバイ子守唄」/ 桃井かおり
桃井かおりが出演した81年のテレビドラマ「ダウンタウン物語」主題歌。天国に行ってしまった母親への想いをレトロなジャズ風にして歌います。本当に母親をなくした方って、こんなことあんなことしてあげれば良かった、といろいろ思うことあるんだろうなぁ。最近年老いた母親を見ると、なんか気持ちの中で予行演習してしまう自分がいます。その時のために、悲しみのどん底に落ちないようにするため?なんだかなぁ。。
12、「九月朝、母を想い」/ 萩原健一
親不孝の代名詞というと語弊があるだろうが、数々のスキャンダルも魅力の要素にしてしまった稀代の個性派アーティストがショーケン。とか書かれてますが、私の世代はギリギリ活躍を知りません。いや、いるのかな?
鈴虫の鳴く声で、母を思い出す繊細な歌。
84年アルバムからのシングル。
13、「無縁坂」/ グレープ
76年、"お母さん"がテーマのドラマ主題歌。坂を人生に例えるのは、出身の長崎も坂が多いから?冒頭の二行は、高校時代に書いた小説の一節だったそうだ。恵まれなかった母親の思いを淡々と綴る。"運がいいとか悪いとか""そういうことって確かにあると"のフレーズが昔から悲しく思ってました。23才の時の歌だとは。。
14、「純情」/ 玉置浩二
2013年リリース。ジャケットには母親と一緒に写真が使われていたそうだ。母親の一言が人生の支えになる。それが言葉足らずでぶっきらぼうであっても。こういう歌を情感豊かに歌い上げるのはまさに独断場。
15、「未来へ」/ Kiroro
(解説抜粋)誰にでも母親がいる。それがどんな親であれ、全ての人の人生はそこから始まり、未来へ向かう命のバトンタッチが続いてゆく。母の歌の最後は、そんな明日に繋がる歌で締めくくりたい。這えば立て、立てば歩めの親心という言葉が理解できるようになる頃には、もう親がいなかったりする。いくつになっても未来へ向かってゆっくり歩いて行く。98年に発売されたメジャー2枚目のシングル。全ての人に、この歌を贈りたい。
今日は母の日。どんな1日を過ごしますか?
母親と一緒にいられない人も、すでに天国にいる人も、母親に想いを馳せれたら、きっとどこかで繋がっている、そんな気がします。
そんな特別な存在ですよね。私たちは、その人のお腹の中にいたんですよ(^^)
今回のピックアップ
かりゆし58 / 「アンマー」
SEAMO / 「MOTHER」
次回、一年続けた「大人のJ-popカレンダー」
本当のラストです(>_<)