最近思うところがあり、今更ながら自分の投資判断基準に悩んでいる。自分の判断軸を整理するために、一度文章にしてみようと思う。
強み?市場?成長力?色々判断ポイントがあるけれど、結局今までの投資判断基準で最重要視していたのは、”利益計画を合理的に説明できるのか”という点だった気がする。
利益計画を合理的に説明できる投資案件が良い案件で、説明できない当たって砕けろ案件が悪い案件。一言で言うと、そう考えて投資判断をしてきた。
”利益計画を合理的に説明できるのか”を評価するときに、私が注目するのは、今までの過去推移やマーケット規模・競合などの外部環境の変化が中心。この辺の調査能力には一寸自信がある。反面、経営者リスクを甘く見ているという評価を受けている。(過去業績が伸びてきたなら、経営者は良かったってことでしょ・・・というのが、最近までの考え方だった)
最近の自分がアーリーやシードステージの会社に対する投資に、かなり後ろ向きになっていたのは”過去推移”が無く、利益計画を合理的に説明できないからだと思う。つまり、この過去推移を重視してしまうと、過去成長してきた会社のみを投資対象にするようになってしまう。
そんなら、そういう成長している会社には、どんなパターンがあるかというと、大きくは6つあって
①圧倒的製品力がある会社
②営業力で延びてきた会社
③積み上げ式のビジネスモデルで延びてきた会社
④出店など、資本力で攻める会社
⑤取引実績やブランドなどの無形固定資産を積み上げた会社
⑥ある程度の実力、そして滅茶苦茶に運(経営判断)が良い会社
に分けられると思う。
じゃあ、これらの会社に過去推移を見た上で投資をする機会が有れば、今までの投資スタイルでもOKッて事になるはずだ。
”圧倒的な製品力がある会社”
これは、基本的に存在しない。いや、これは言い過ぎかもしれないけど、よくよく考えると全く代用不可能な製品というのは現実的には殆ど無い。自分の持ち物見てみても見つからない。ああ、iphoneがあるな。やっぱAppleスゲー。まぁ、ある程度マニアックな領域に視点を移せば、昔の日亜みたいにな会社が見つかるのかもしれないけど、やっぱり数は極めて少数だと思う。
良くある話は、そんな圧倒的製品力を持つために資金が必要なんですというお話。うん、話は理解できるのだけど、本当にそれは圧倒的なのかい?マーケットはあるのかい?
過去推移を見てから投資したいところだけど、すでに圧倒的製品力が認められて、受注がバンバン来るような会社なんて、資金は要らない場合が多いから、過去推移なんて悠長に待ってたら投資なんて絶対にできやしない。技術評価とマーケット評価を適正に行い、投資判断していくスタイルに切り替えていこう。でも、今までの成功例少ないよな・・・。
”営業力で延びてきた会社”
これは聞こえが悪いけど、世の中の成長企業の大多数がコレなんじゃないかな。圧倒的製品力無いなら、基本は1に営業・2に営業・34がなくて5に営業でしょう。この手の会社は数も多いし、資金ニーズも一般に拾いやすい。でも営業力だけで伸びている会社は脆い。本当に脆い。最近これを痛感している。光通信やテレウェイブなどが筆頭だと思うけど、彼らの過去が証明している。あとね、社長に問題があるケースが多いのよ。営業力って、圧倒的な社長の個性で支えられている場合が多くて、良くも悪くも個性的。あと、大体の場合は社長の学歴が低くて、色々な劣等感を武器に猛烈に仕事をしている。ただ、反面成功すると慢心して遊びほうける傾向が強い。
だから過去推移を見ても全く安心できない。私は此の手のタイプの会社に投資して失敗しがち。コレからは、よっぽど信頼できる社長が経営する会社か、転換社債での投資のみにしようと思う。
”積み上げ式のビジネスモデルで延びてきた会社”
月額いくらのビジネスモデルで展開しているASP会社が真っ先に思い当たる。基本一度契約したらシステム変更なんてしないので、月額制だと少しづつ、でも確実に伸びていく。楽天もコレに該当するよね。ただ、こういう企業は既にビジネスの形ができていると資金は全く要らない。かといって、ビジネスの形ができていない段階の投資は開発費への投資になってしまう。まだマーケットに受け入れられるのかわからないシステムの開発に投資をするのは、正直かなりコワイ。私も一度痛い目にあった。ベンチャーでも、数自体は結構ある。稀に投資機会を得ることはできる。このモデルで過去推移があれば、もちろん投資する。アーリーなら、よっぽど画期的でなければ開発費は出せない。
”出店など、資本力で攻める会社”飲食業や労働集約的なビジネスは、大体これに該当する。あとコモディティー化した製造業とか。これらの会社は当然ながら資金ニーズは旺盛なのだけど、一方で借入で対応してくれよ・・・と思うほどROEが低い場合が多い。まぁ、そりゃそうだ。
アーリーなら、当然のように投資はできない。過去推移があっても、利益率が低いので利益計画に合理性を持たせることが難しい。うーん評価が難しいな。こういう会社の評価は、株価で判断するしかない。安ければ投資するけど、高ければ投資をしない。
”取引実績やブランドなどの無形固定資産を積み上げた会社”これは、現在の大手企業に多いパターン。たとえばトヨタやパナソニックなどの製造業が該当する。ベンチャーなら、BtoCのIT企業が該当するかな。あとは、大手企業向けに商品を卸している製造業や、コンサル会社等が該当すると思う。ベンチャーなら、greeやmixiなどだろうか。ああ、デザイン家電の会社とかもこのタイプに該当するけど、マーケット規模が小さいね。
私は、この手の地味な積み上げを強みとして成長していて、かつマーケットが大きいフィールで戦っている会社は、将来的に本当に凄い会社になるポテンシャルを持っていると考えている。
え?技術力だって?パナソニックのTVとソニーのTVに明確な技術力の差はないでしょ。greeとmixi、その他SNSも大差ないよ。創業当初の頃に遡って考えても、圧倒的に有意な製品力やサービスを持っていたとは思えない。多少の製品的優位性と丁寧な顧客対応で信頼構築して、伸びてきた会社なのだと思う。
”ある程度の実力、そして滅茶苦茶に運(経営判断)が良い会社”
運って嫌いな言葉。これを言うと、全てが終わってしまうから。運って、要は経営判断が当たったということだと思うし。しかし、いやホントに、タイミングとか運とか、上手く言えないけど、そういう一つの経営判断の大当たりで成功した会社も散見される。ウノウとか、わたしは此のタイプだと思う。ウノウは、かつて圧倒的技術やブランド・信頼・資本力・営業力・積み上げ式のビジネスモデルを持っていない会社だった。でも、ソーシャルアプリで成功した。もちろん、標準のベンチャーよりも明らかに上のベンチャーとして知られており、ゲーム屋さんになる前から業界では技術力を評価する声が高かった。それがあっての運なり経営判断だけど。でも、やっぱ運(社長の経営判断)が良いよな~。
こんなの投資検討しても、わからないよ・・・。絶対に投資していないと思う。
さて、答え合わせをしようか。上記のような考えを持っている私は、大成功企業google,楽天,softbank,ユニクロがベンチャーだった時代に、これを評価して投資できただろうか。
google・・・検索のマーケットは評価したはず。ただ、他にも開発している会社はあっただろうから、その中から彼らを選んだろうか?たぶん技術的には圧倒的な何かは無かったと思う。アーリーなら見送り判断した可能性が高い。まぁ、過去推移を確認した後で良いなら、⑤に該当するので株価が高くても間違いなく投資したとは思うけど、そんなチャンスは無かっただろう。
楽天・・・ECのマーケットは評価したはず。でも開発段階なら怖くて投資しなかったかもしれない。類似企業もあったはずだ。過去推移を見た後なら、③に該当するので株価が高くても投資したはず。
softbank・・・たしか、元々はMSのソフトウェア販売代理会社なので、アーリーステージなら全く相手にしなかったと思う。過去推移があれば、②タイプとして評価しただろうな。社長は評価できただろうから、株価が安ければ投資したと思う。まぁ、結果としては⑥タイプだったわけだけど。ホント、運というか奇跡の経営判断を連発する孫社長は凄すぎる。
ユニクロ・・・格安販売モデルなので④に該当。なぜに此の会社が資本力を武器としたビジネスをするのか理解できなかったと思う。たぶん、ビジネスの可能性は評価したと思うけど、それを行う主体としてユニクロを選ぶ必然性がないし、アーリーステージでの投資はしていないと思う。過去推移を見た後でも、④タイプなので時価総額が高ければ見送ると思う。まだ、④タイプの判断軸が自分の中で確立できていないので、高いか安いかで判断するしか軸がない。
これ、全部で2時間ぐらい色々と考えて書きました。疲れました。
ご意見が有れば、メッセージを下さい。
強み?市場?成長力?色々判断ポイントがあるけれど、結局今までの投資判断基準で最重要視していたのは、”利益計画を合理的に説明できるのか”という点だった気がする。
利益計画を合理的に説明できる投資案件が良い案件で、説明できない当たって砕けろ案件が悪い案件。一言で言うと、そう考えて投資判断をしてきた。
”利益計画を合理的に説明できるのか”を評価するときに、私が注目するのは、今までの過去推移やマーケット規模・競合などの外部環境の変化が中心。この辺の調査能力には一寸自信がある。反面、経営者リスクを甘く見ているという評価を受けている。(過去業績が伸びてきたなら、経営者は良かったってことでしょ・・・というのが、最近までの考え方だった)
最近の自分がアーリーやシードステージの会社に対する投資に、かなり後ろ向きになっていたのは”過去推移”が無く、利益計画を合理的に説明できないからだと思う。つまり、この過去推移を重視してしまうと、過去成長してきた会社のみを投資対象にするようになってしまう。
そんなら、そういう成長している会社には、どんなパターンがあるかというと、大きくは6つあって
①圧倒的製品力がある会社
②営業力で延びてきた会社
③積み上げ式のビジネスモデルで延びてきた会社
④出店など、資本力で攻める会社
⑤取引実績やブランドなどの無形固定資産を積み上げた会社
⑥ある程度の実力、そして滅茶苦茶に運(経営判断)が良い会社
に分けられると思う。
じゃあ、これらの会社に過去推移を見た上で投資をする機会が有れば、今までの投資スタイルでもOKッて事になるはずだ。
”圧倒的な製品力がある会社”
これは、基本的に存在しない。いや、これは言い過ぎかもしれないけど、よくよく考えると全く代用不可能な製品というのは現実的には殆ど無い。自分の持ち物見てみても見つからない。ああ、iphoneがあるな。やっぱAppleスゲー。まぁ、ある程度マニアックな領域に視点を移せば、昔の日亜みたいにな会社が見つかるのかもしれないけど、やっぱり数は極めて少数だと思う。
良くある話は、そんな圧倒的製品力を持つために資金が必要なんですというお話。うん、話は理解できるのだけど、本当にそれは圧倒的なのかい?マーケットはあるのかい?
過去推移を見てから投資したいところだけど、すでに圧倒的製品力が認められて、受注がバンバン来るような会社なんて、資金は要らない場合が多いから、過去推移なんて悠長に待ってたら投資なんて絶対にできやしない。技術評価とマーケット評価を適正に行い、投資判断していくスタイルに切り替えていこう。でも、今までの成功例少ないよな・・・。
”営業力で延びてきた会社”
これは聞こえが悪いけど、世の中の成長企業の大多数がコレなんじゃないかな。圧倒的製品力無いなら、基本は1に営業・2に営業・34がなくて5に営業でしょう。この手の会社は数も多いし、資金ニーズも一般に拾いやすい。でも営業力だけで伸びている会社は脆い。本当に脆い。最近これを痛感している。光通信やテレウェイブなどが筆頭だと思うけど、彼らの過去が証明している。あとね、社長に問題があるケースが多いのよ。営業力って、圧倒的な社長の個性で支えられている場合が多くて、良くも悪くも個性的。あと、大体の場合は社長の学歴が低くて、色々な劣等感を武器に猛烈に仕事をしている。ただ、反面成功すると慢心して遊びほうける傾向が強い。
だから過去推移を見ても全く安心できない。私は此の手のタイプの会社に投資して失敗しがち。コレからは、よっぽど信頼できる社長が経営する会社か、転換社債での投資のみにしようと思う。
”積み上げ式のビジネスモデルで延びてきた会社”
月額いくらのビジネスモデルで展開しているASP会社が真っ先に思い当たる。基本一度契約したらシステム変更なんてしないので、月額制だと少しづつ、でも確実に伸びていく。楽天もコレに該当するよね。ただ、こういう企業は既にビジネスの形ができていると資金は全く要らない。かといって、ビジネスの形ができていない段階の投資は開発費への投資になってしまう。まだマーケットに受け入れられるのかわからないシステムの開発に投資をするのは、正直かなりコワイ。私も一度痛い目にあった。ベンチャーでも、数自体は結構ある。稀に投資機会を得ることはできる。このモデルで過去推移があれば、もちろん投資する。アーリーなら、よっぽど画期的でなければ開発費は出せない。
”出店など、資本力で攻める会社”飲食業や労働集約的なビジネスは、大体これに該当する。あとコモディティー化した製造業とか。これらの会社は当然ながら資金ニーズは旺盛なのだけど、一方で借入で対応してくれよ・・・と思うほどROEが低い場合が多い。まぁ、そりゃそうだ。
アーリーなら、当然のように投資はできない。過去推移があっても、利益率が低いので利益計画に合理性を持たせることが難しい。うーん評価が難しいな。こういう会社の評価は、株価で判断するしかない。安ければ投資するけど、高ければ投資をしない。
”取引実績やブランドなどの無形固定資産を積み上げた会社”これは、現在の大手企業に多いパターン。たとえばトヨタやパナソニックなどの製造業が該当する。ベンチャーなら、BtoCのIT企業が該当するかな。あとは、大手企業向けに商品を卸している製造業や、コンサル会社等が該当すると思う。ベンチャーなら、greeやmixiなどだろうか。ああ、デザイン家電の会社とかもこのタイプに該当するけど、マーケット規模が小さいね。
私は、この手の地味な積み上げを強みとして成長していて、かつマーケットが大きいフィールで戦っている会社は、将来的に本当に凄い会社になるポテンシャルを持っていると考えている。
え?技術力だって?パナソニックのTVとソニーのTVに明確な技術力の差はないでしょ。greeとmixi、その他SNSも大差ないよ。創業当初の頃に遡って考えても、圧倒的に有意な製品力やサービスを持っていたとは思えない。多少の製品的優位性と丁寧な顧客対応で信頼構築して、伸びてきた会社なのだと思う。
”ある程度の実力、そして滅茶苦茶に運(経営判断)が良い会社”
運って嫌いな言葉。これを言うと、全てが終わってしまうから。運って、要は経営判断が当たったということだと思うし。しかし、いやホントに、タイミングとか運とか、上手く言えないけど、そういう一つの経営判断の大当たりで成功した会社も散見される。ウノウとか、わたしは此のタイプだと思う。ウノウは、かつて圧倒的技術やブランド・信頼・資本力・営業力・積み上げ式のビジネスモデルを持っていない会社だった。でも、ソーシャルアプリで成功した。もちろん、標準のベンチャーよりも明らかに上のベンチャーとして知られており、ゲーム屋さんになる前から業界では技術力を評価する声が高かった。それがあっての運なり経営判断だけど。でも、やっぱ運(社長の経営判断)が良いよな~。
こんなの投資検討しても、わからないよ・・・。絶対に投資していないと思う。
さて、答え合わせをしようか。上記のような考えを持っている私は、大成功企業google,楽天,softbank,ユニクロがベンチャーだった時代に、これを評価して投資できただろうか。
google・・・検索のマーケットは評価したはず。ただ、他にも開発している会社はあっただろうから、その中から彼らを選んだろうか?たぶん技術的には圧倒的な何かは無かったと思う。アーリーなら見送り判断した可能性が高い。まぁ、過去推移を確認した後で良いなら、⑤に該当するので株価が高くても間違いなく投資したとは思うけど、そんなチャンスは無かっただろう。
楽天・・・ECのマーケットは評価したはず。でも開発段階なら怖くて投資しなかったかもしれない。類似企業もあったはずだ。過去推移を見た後なら、③に該当するので株価が高くても投資したはず。
softbank・・・たしか、元々はMSのソフトウェア販売代理会社なので、アーリーステージなら全く相手にしなかったと思う。過去推移があれば、②タイプとして評価しただろうな。社長は評価できただろうから、株価が安ければ投資したと思う。まぁ、結果としては⑥タイプだったわけだけど。ホント、運というか奇跡の経営判断を連発する孫社長は凄すぎる。
ユニクロ・・・格安販売モデルなので④に該当。なぜに此の会社が資本力を武器としたビジネスをするのか理解できなかったと思う。たぶん、ビジネスの可能性は評価したと思うけど、それを行う主体としてユニクロを選ぶ必然性がないし、アーリーステージでの投資はしていないと思う。過去推移を見た後でも、④タイプなので時価総額が高ければ見送ると思う。まだ、④タイプの判断軸が自分の中で確立できていないので、高いか安いかで判断するしか軸がない。
これ、全部で2時間ぐらい色々と考えて書きました。疲れました。
ご意見が有れば、メッセージを下さい。