ひさしぶりに吸い込んだ毒に

かわいた咳をして

懐かしい眩暈に酔いしれる


日曜日の深い時間。


やわらかくなれ。


あしたのじぶん。


いとおしくあれ。


あしたのじかん。


そう願いながら、白い壁に漂う煙を

儀式のように眺めている。



ミルクティ色の羽織を纏ったルームメイトが

とろけるような甘い声で刻を告げているよう。


あしたも早いんだ、

はやく床につかなくちゃ。


あたしの【あした】はもう始まっているの。


そう返事をして、ゆっくり席を立つ、



ほんとうは【あした】なんて【きょう】にならないと始まらないこと

あのこはしってると思うんだけど。


そんな理屈をうらぶいて

【あした】へ堕ちていく。





ぜいたくな日々を過ごしてきた。


肉体的にも。

精神的にも。

物質的にも。


あなたに教えられた、数え切れない味は、

子供だったあたしをちょっとだけ大人にしたし、

辛いなんて言葉にしなくても、痛いなんて訴えなくても

いつも察して隣にいてくれた。


怠惰で、甘くてだらしない、たくさん夜と朝を

何日繰り返しても飽きなかった。


食べたいものを食べて、溶け合うくらいに近付いて

溢れるくらいに満ち足りた毎日。

だめになればなるほどそれはもう、楽しくて。



甘やかされてしまった舌のせいで、

今は何を食べてもおいしくない。

辛さや弱音をこぼしても、

受け止めてくれるのはどこまでも白い壁ばかり。


夜と朝は明確に区分されて、

太陽があたしを水平世界から連れ出してしまう。



こんな、毎日。


ちゃんとした、毎日。



―でも。

今は、あなたの不在に孤独を覚えるだけじゃない。



「思い出すと胸が締め付けられるほどの日々」。

そんな過去は、苦しくも誇らしい。

なんて素晴らしい場所に【堕ちて】いたんだろう。


正直に、

そんな風に受け止められるようになったことは

前進だと思う。



濁った月の傾く今宵、

あなたの残り香を抱いて、眠りに堕ちる。

もう、朝は怖くない。



ぜいたくな日々に

押されるようにせかされるように。


あなたがくれた

ぜいたくな思い出に

生かされているあたしの毎日。




これは、強がりって言うのかな。





なばなをもうそろそろ消費しないといけない。


と思い、


なばなとサーモンのパスタを作りました。


Where'S…my XXX?-菜花とサーモンのパスタ


ドライトマトをアクセントに。。。と思ったけど、

トマトが強かった。


でもグッジョブでした。


あー・・・赤と緑のコントラスト。

あと3日で、クリスマスだ。


去年はすごいクリスマスを過ごしたなぁ・・・と。


東急ホテルで

ロワールとジュニアスイートを堪能し、

深夜に錦に繰り出して

翌日のランチは、徳川園でまたフレンチ。


なのに今年は、仕事、プレゼン、仕事。


同じ、1年のうちの1日。


「去年」か「今年」かの違いなのに

クリスマスの位置づけはこんなに変わってしまうのか、と。

でも、クリスマスに何もないことが、

寂しくなくなってしまうことのほうが

寂しいと思うから。

今年は強がらずに

ちゃんと「寂しい」と思うことにする。

ヒトリが寂しいと思わないと、あたしは、ヒトリを守り続けると思うから。


でも、パスタに寂しい気持ちにされるなんて

なんて、予想外。


Where'S…my XXX?-グヤーシュスープ





【グヤーシュスープ】





パプリカと赤ワインで


牛頬肉をたっぷり煮込む





ほろほろやわらかくなるまで





ことこと。





ゆっくりゆっくり。


たくさんの時間をかけて。





終わらない想像と、廻る時間の中。


巡る思惑と一緒に。





ぐつぐつ。





煮え切らない毎日も溶けてしまえばいいのに。




【両手】いっぱいに寶を携えたひとがいる


【両手】いっぱいに荷物をかかえたひとがいる


その【両手】はきっと、ひとをしあわせにできるだろう

その【両手】はきっと、じぶんもしあわせにできるだろう



でも


ひとをあたためる【両手】は

ひとをだきしめる【両手】は

ひとをまもる【両手】は

なににもふさがれていない【両手】かもしれない

からっぽの【両手】かもしれない




ひとを、しあわせにする【両手】について